楽天プレミアムカードの改悪で楽天ゴールドカードの魅力が相対的にアップ？（菊地崇仁）

2023年12月以降、楽天市場でのSPUが大幅改定し、中でも楽天プレミアムカードは大きな改悪で話題となっている。

年会費2,200円（税込み）の楽天ゴールドカードも以前はポイント5倍の時期もあったのだが、3倍に下げた経緯があり、この時も反響は大きかった。

しかし、楽天プレミアムカードの年会費は1万1,000円（税込み）となり、楽天ゴールドカードの年会費とは差も大きいため、さらに反響が大きかったのだろう。

筆者も、2023年12月のSPU変更時点で、何度か楽天プレミアムカードから楽天カードへのダウングレードを促したが、ふと楽天ゴールドカードの事を考えると、実は相対的に価値が上がったのではないかと思うようになった。

例えば、楽天証券で楽天カードを利用して投信積み立てをした場合、楽天証券の代行手数料が年率0.4％（税込み）未満のファンドでは0.5％の楽天ポイントを獲得できる。年会費2,200円（税込み）の楽天ゴールドカードの場合は0.75％、年会費1万1,000円（税込み）の楽天プレミアムカードでは1.0％還元だ。

毎月5万円の投信積み立てをした場合、楽天カードでは250ポイント（年間3,000ポイント）、楽天ゴールドカードでは375ポイント（年間4,500ポイント）、楽天プレミアムカードでは500ポイント（年間6,000ポイント）となり、楽天カードと楽天ゴールドカードの実質年会費の差は700円まで縮小される。

他に楽天ゴールドカードのメリットはあるだろうか。楽天カードのETCカードは通常550円（税込み）の年会費が必要だ。年会費が無料になる条件は、楽天PointClubの会員ランクがプラチナ以上の場合となり、ゴールド以下は年会費無料にならない。

しかし、楽天ゴールドカードを保有していると、楽天PointClubの会員ランクにかかわらずETCカードの年会費が無料だ。

筆者は、一度ETCカードで入場はできたが出場ができなかった事があり、それ以降年会費無料のETCカードをいくつか予備で持ち歩くようになった。

年会費が無料でETCカード利用分も1％以上の還元率となるカードは多くはない。楽天ゴールドカードの場合はこの条件をクリアできるため、意外とメリットは大きい。

さらに、楽天ゴールドカードでは誕生月に楽天市場・楽天ブックスで＋1倍（上限は月間2,000ポイントまで）獲得できるため、誕生月に2万円（税抜き）程度利用すれば、200ポイント獲得できる。

ETCカードの年会費が無料、誕生月に2万円（税抜き）の利用で200ポイント上乗せできる事を考えると、楽天プレミアムカードから楽天カードにダウングレードせずに、楽天ゴールドカードへのダウングレードもありだろう。

無料で利用できる回数は非常に少ないが、年2回まで国内主要空港のラウンジを利用できる特典もあり、存在感が薄れていた楽天ゴールドカードが、実はコスパの良いカードになっていたようだ。