ポイント戦国時代のポイント経済圏を知る上で重要な5つのキーワードとは?(菊地崇仁)

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ポイント戦国時代のポイント経済圏を知る上で重要な5つのキーワードを紹介(菊地崇仁)

2024年4月22日(月)に、TポイントとVポイントが統合し、「青と黄色のVポイント」が開始した。

「青と黄色のVポイント」誕生 さまざまなキャンペーンも
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2024年4月22日(月)より、「青と黄色のVポイント」が誕生した。 旧TポイントとVポイントが統合し、新たなロゴの「Vポイント」に切り替わった。Tポイント・Vポイントは自動的に新しい「Vポイント」に ...

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ポイント経済圏争いも激しくなり、ニュース番組などでも「ポイント戦国時代」と表現されることもあるが、新Vポイントの誕生でどのような所に注目すべきか。今後のポイント経済圏を見ていく上で、おさえておきたいキーワードを5つ紹介したい。

なお、これまでのポイント経済圏の変貌を確認してから読むとわかりやすい。

ポイントの歴史から見るポイント経済圏の変貌 ポイント専門家が解説(菊地崇仁)
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いよいよ2024年4月22日(月)にTポイントとVポイントが統合する。 筆者も、コラムではポイントの歴史を紹介することも多いのだが、あらためてTポイントとVポイント統合までの道のりを紹介したい。 共通 ...

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1.MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)

これまでのポイント経済圏は、Pontaポイント=au、楽天ポイント=楽天モバイル、dポイント=ドコモ、PayPayポイント≒ソフトバンク(ソフトバンクポイントからPayPayポイントに交換可能)と、ケータイ事業者(MNO(Mobile Network Operator:移動体通信事業者))が軸となっていた。

新Vポイントにはスマホがなく、それでも経済圏として成り立つのかを聞かれることも多い。

しかし、Vポイントがたまるスマホは既に「トーンモバイル」があり、基本プラン、通話料、オプション料金に対して110円(税込み)につき1ポイントたまる。

「トーンモバイル」は、自社回線ではなく、ドコモ回線を利用してサービスを提供(MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者))しており、回線がなくてもスマホ事業に参入することはできる。

5大ポイント経済圏に食い込む可能性のあるWAON POINTにもイオンモバイルがあり、MVNOとしてサービスを提供している。今後、スマホがない事業者がポイント経済圏争いに参入する場合に、MVNOで参入する可能性が高い。

イオンモバイルを契約! イオンカードで2%還元 イオンオーナーズカードを登録してみた!(菊地崇仁)
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2024年4月11日(木)より、イオン株主優待カードの「オーナーズカード」を登録すると、イオンモバイルが毎月5%OFFとなる特典が開始した。 元々、イオンモバイルは興味があったが、せっかくなのでイオン ...

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2.BaaS(Banking as a Service

MVNOはMNOの回線を借りて事業を行っているが、銀行ビジネスでも同じようなサービスがある。

BaaS(Banking as a Service)は、銀行部分は既存の銀行が担い、サービス部分を事業者が担う仕組みだ。2024年5月9日(木)に予定しているJRE BANKはビューカードが楽天銀行を所属銀行とする銀行代理業者として各種契約締結の媒介を行うサービスとなり、入出金や振り込み、住宅ローンなどは楽天銀行が、それ以外のJRE POINTの付与などをビューカードが行う事になる。

同じようにドコモが行っているのはdスマートバンクだ。三菱UFJ銀行のAPIを利用したサービスを提供している。しかし、dスマートバンクは動きが遅いと感じるため、他の銀行ともサービスを開始する可能性があるかもしれない。

マネックス証券を子会社化したように、他の銀行を子会社化するという事も考えられ、オリックス・クレジットとの資本業務提携に関する発表もあったため、オリックス銀行なども想像してみている。

BaaSに話を戻すと、突然銀行が誕生するわけではなく、○○銀行の△△支店となり、例えば、JRE BANKの場合は楽天銀行の「JREはやぶさ支店」「JREとき支店」「JREこまち支店」、JAL NEOBANKは住信SBIネット銀行の「JAL支店」となる。

楽天銀行、三菱UFJ銀行、住信SBIネット銀行(NEOBANK)の他、GMOあおぞらネット銀行(BaaS byGMOあおぞら)、みんなの銀行(Minna no BaaS)などが提供している。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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