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あの楽天カードにブラックカードが存在する!? 「楽天ブラックカード」とは?

2014年10月15日

8秒に1人が申し込んでいるという「楽天カード」。年会費が無料で還元率が1.0%。楽天Edyへのチャージで200円につき楽天スーパーポイントが2ポイント。2012年に設置された楽天の会員ランク「ダイヤモンド」になるにも楽天カードの保有条件がある。様々なメディアでも紹介され、ほぼ誰でも内容については知っているカードだろう。

この楽天カードにはワンランク上の「楽天プレミアムカード」も存在する。年会費は1万円+税だが、空港ラウンジの「プライオリティ・パス」(プレステージ)が付いている。この年会費でプレステージのプライオリティ・パスが付くカードは他にはない。プライオリティ・パスだけでも楽天プレミアムカードの価値はあるだろう。

ここまでは、様々なメディアなどでも紹介されているため、知っている人も多いのではないだろうか? しかし、楽天カードのラインナップは3つだ。「楽天カード」「楽天プレミアムカード」「楽天ブラックカード」となる。おそらく、「楽天ブラックカード」を知っている人は少ないだろう。「楽天プレミアムカード」がゴールドカードのレベルとなるため、「楽天ブラックカード」と言ってもプラチナカードのレベルとなる。

楽天ブラックカードのインビテーション申込書原則、インビテーション制だが、自分から申し込むことも可能だ(申し込みページ)。ただし、「ザ・クラス保有者なのに審査が落ちた」「三井住友プラチナカード保有者なのに審査が落ちた」など、なかなか審査が厳しいようだ。

今回は、楽天社員、いや楽天カード社員でも持っている人は少ないと思われる「楽天ブラックカード」を取り上げたい。

気になる年会費は3万円+税、家族カードは2枚まで無料だ。なお、国際ブランドはMasterCardのみとなっているため、楽天ブラックカードからのnanacoチャージは不可となる。

プライオリティ・パスで同伴者2名まで利用可能

プライオリティ・パスで同伴者2名まで利用可能海外の空港ラウンジを利用できる「プライオリティ・パス」。一般的なプラチナカードに付いてる「プライオリティ・パス」はプレステージ会員となり、年会費無料(通常399ドル)で利用料(スタンダード会員、スタンダード・プラス会員は27ドル)も無料となっている。しかし、殆どの場合、本会員のみしか無料での利用ができない。同伴者は別途3,000円+税を支払っての利用となる。

しかし、「楽天ブラックカード」のプライオリティ・パスは同伴者2名まで無料だ。ただ、筆者もプライオリティ・パスはいくつか保有しているが、どれもカード券面は同じようなものだ。本会員以外の同伴者2名分をどのように無料にしているのか気になったので確認した。

  1. 空港で同伴者3名でラウンジに行き、プライオリティ・パスを提示する。
  2. バウチャーを受け取り、同伴者の人数が書かれるため確認する。
  3. 利用料金は登録しているクレジットカードから引き落とされるが、紐付けられたクレジットカードが楽天ブラックカードの場合は、本会員+2名分の利用料金を楽天カードが負担し、残り1名分の利用料だけが楽天ブラックカードから引き落とされる。

同伴者が2名までの場合は、請求されないという仕組みになっている。これは非常に珍しいサービスだろう。1人だけが無料でもなかなか使いにくい空港ラウンジだが、2名までの場合は使い道も多いだろう。

コンシェルジュサービスは付帯しない

楽天プレミアムクラブ案内年会費が3万円のカードでコンシェルジュサービスが付帯しないのも珍しい。通常のプラチナカードは、電話一本で旅行の手配、レストランの予約、花の手配、チケット予約等が可能だ。

年会費2万円+税のセゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードや、MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードでもコンシェルジュサービスは付帯している。

しかし、楽天ブラックカードにはコンシェルジュサービスは付帯しない。ただし、旅行手配は専用の国内宿泊予約センターがあり、電話1本で宿泊プランに合わせた宿泊施設の予約をしてもらえる。電話予約のため、楽天トラベルで通常付与されるポイントは獲得できない。クレジットカード利用のポイントのみとなるので注意が必要だ。

手荷物宅配サービス

クレジットカードによっては、海外旅行時に手荷物を1個まで自宅あてに無料で郵送してくれるサービスが付いているものもある。楽天ブラックカードの場合は、海外旅行時に、出発・帰国で指定の場所へ荷物を無料で送ることができるクーポンを利用可能だ。

利用できる空港は成田国際空港、羽田空港国際線、関西国際空港、中部国際空港となる。ただし、年2回までの利用となっている。出国時・帰国時に利用したい場合は、それぞれ1回のカウントとなるため、往復で利用すると1回の旅行のみの利用となる。

楽天グループでは3%のポイントゲット

通常、楽天グループでサービスを利用すると、100円(税抜・送料別)につき1ポイント貯まる。これは、どんな決済方法でも貯まるポイントだ。さらに、楽天カードで支払うと、クレジットカード利用で100円(税込)で1ポイント貯まる。この2%はどの楽天カードでも貯まるポイントとなる。

楽天プレミアムカードの場合は、楽天市場コース(特定日・特定曜日のみ「プレミアムカードデー」)、トラベルコース、エンタメコース(楽天VIDEO、楽天ブックス、楽天レンタル)のコースの名から1つ選ぶと、さらにそれぞれのポイントが+1%加算されるサービスもある。また誕生日月は楽天市場、楽天ブックスの利用でさらに+1%のポイントが貯まる。

楽天ブラックカードの場合は、楽天プレミアムカードのサービスを引き継ぐが、それぞれのコースを選ぶ必要がない。そのため、楽天市場では特定日・特定曜日で+1%、楽天トラベル、楽天VIDEO、楽天ブックス、楽天レンタルでも+1%のポイントが加算される。誕生日月も楽天市場、楽天ブックスの利用でさらに+1%のポイントが貯まる。

つまり、誕生日月に楽天ブラックカードを利用し、特定日・特定曜日に楽天市場を利用すると、4%分の楽天スーパーポイントを獲得することができる。ただし、それぞれでポイントの種類が異なる。

通常ポイント 楽天市場での利用ポイント
楽天カード利用ポイント
期間限定ポイント プレミアムカードデーのポイント
誕生日月のポイント

プレミアムカードデーや誕生日月のポイントが期間限定ポイントとなるのは残念だ。

番外編.「R」ロゴが白抜きに

特に、おトクでもなくサービスでもないため、番外編として紹介するが、通常、楽天のロゴ「○にR」は赤丸に白字の「R」となっている。楽天市場、楽天カード、楽天プレミアムカード、Rポイントカードを見てもらえれば分かる通り、全て同じロゴが採用されている。しかし、楽天ブラックカードの場合は、シルバーの○に黒字の「R」とロゴも変更されている。この辺りはこだわりが見える。

しかし、国際ブランドのロゴ、ICチップに対するカードの色を考えると、「楽(R)天」ロゴはゴールドのほうがしっくりくるのではないだろうか? (「最大還元率1.8%の「三井住友プラチナカード」は年会費に5,000円追加すると○○カードも手に入る」参照)


楽天カードらしい、シンプルな機能のみとなり、筆者が取得した時点では上記のサービスのみとなっている(+旅行保険)。今後、利用している際に、パンフレット等に掲載されていないようなサービスを発見できた場合は追記する予定だ。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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