今回取り上げるカードは、三井住友プラチナカードだ。筆者が保有している「ANA VISAプラチナ スーパーフライヤーズ プレミアムカード」と「三井住友プラチナカード」ではサービスが異なる。
基本サービスとしては一般的なプラチナカードの内容となっている。コンシェルジュサービス、ホテルや旅行の割引、2名以上の予約で1名分のコース料理が無料となるレストランの利用など。
三井住友プラチナカードの特徴は、インビテーションなしでも申し込める事だ。そのため、三井住友VISAゴールドカードからステップアップなどという事はしなくても良い。
基本的な審査は、インビテーションが送られた場合と同じとなる。
三井住友プラチナカードのポイントプログラムとは
三井住友プラチナカードのポイントプログラムは「ワールドプレゼント」となる。月間利用金額1,000円につき1ポイント獲得でき、1,000ポイントをVJCギフト券5,000円分に交換できる。1ポイントの価値は5円相当と考えられるため、還元率は0.5%だ。ポイントの有効期限は4年と一般カードの2倍の有効期限が設定されている。
ワールドプレゼントには、年間利用額に応じて翌年のポイント付与率がアップするサービスがある。50万円以上利用するとV1、100万円以上利用するとV2、300万円以上利用するとV3となる。それぞれのランクでのアップポイントは20%、30%、60%だ。
年間利用額※1 | ステージ | 翌年のポイントアップ率 | ボーナスポイントを 考慮した還元率 |
300万円以上 | V3 | 50万円で300ポイント 以降10万円ごとに60ポイント |
0.8% |
100万円以上 | V2 | 50万円で150ポイント 以降10万円ごとに30ポイント |
0.65% |
50万円以上 | V1 | 50万円で100ポイント 以降10万円ごとに20ポイント |
0.6% |
50万円未満 | ─ | 0% | 0.5% |
※1 毎年2月~翌1月まで
プラチナカードでの年間利用金額が300万円と考えると、0.8%還元のため獲得ポイントは24,000円分だ。消費税8%時の年会費は54,000円。実質年会費は3万円となる。さらに、三井住友プラチナカードの場合は、カード利用代金のWEB明細サービスの登録で年会費が1,000円の割引がある。割引を考慮すると29,000円が実質年会費だろう。
また、プラチナカードでリボ払いをする人は少ないだろうが、三井住友プラチナカードでもマイ・ペイすリボが利用できる。リボ金利が発生すると獲得ポイントが2倍となる。マイ・ペイすリボでポイントを2倍にした場合は、年間獲得できるポイントは39,000円分のポイントとなる(通常ポイント3,000p+マイ・ペイすリボ3,000p+V3ボーナス1,800p=7,800p×5=39,000円分)。この場合の還元率は1.3%だ。マイ・ペイすリボ+WEB明細登録で実質年会費は13,920円と一般的なゴールドカード並みとも言えるだろう。
なお、マイ・ペイすリボを利用した場合は、年利15%のリボ金利がかかるため、普通に利用するのはおすすめできない。リボ金利を最小限に抑える方法を知らない場合は使わないほうが良いだろう。
カード利用プレゼント
三井住友プラチナカードには、「カード利用プレゼント」がある。6ヶ月間の支払金額が50万円以上の場合に0.5%相当の三井住友カードVJAギフトカードが送られてくる。
例えば、年間300万円利用している場合は、半年で150万円の利用となる。150万円の0.5%は7,500円。ただし、1,000円単位のギフト券のため、1,000円未満の端数は切り捨てられ、7,000円のギフト券が送られてくることになる。年2回のため、14,000円分のギフト券が手に入る。
マイ・ペイすリボの利用とV3、カード利用プレゼントを考慮すると、最大還元率は1.8%だ。マイ・ペイすリボを利用せずに、V3とカード利用プレゼントだけで考えても1.3%還元となる。
通常 | WEB明細登録時 | マイ・ペイすリボ利用 +WEB明細登録時 |
|
年会費(税抜) | 50,000円 | 49,000円 | |
通常ポイント | 3,000p(15,000円相当) | ||
V3のボーナスポイント | 1,800p(9,000円相当) | ||
マイ・ペイすリボのボーナスポイント | ─ | 3,000p(15,000円相当) | |
獲得ポイント合計 | 4,800p(24,000円相当) | 7,800p(39,000円相当) | |
カード利用プレゼント | 14,000円 |
年会費に5,000円+税の追加でVisa、MasterCardの2枚持ちが可能
三井住友プラチナカードには、VisaとMasterCardの2枚のカードを保有できるサービスがある。Visaは仕事用、MasterCardはプライベートと、使い分けることも可能だ。年会費は5万円+税を2枚分、という事ではなく、追加料金は5,000円+税となる。自分名義の家族カードのようなイメージだろう。
通常のクレジットカードは、申し込める国際ブランドは1つとなるが、2枚保有することで、Visa、MasterCard独自で用意されている特典(ビザ・ワールドワイドの特典とMasterCard Worldwideの特典)をそれぞれ利用することができる。
2枚のカードを申し込む場合は、三井住友プラチナカードの申込用紙の「ご希望のカード」の「VisaとMasterCard」にチェックをすれば良い。
なお、三井住友プラチナカードの場合は、カード中央の「パルテノン神殿」、「ICチップ」の色を「ゴールド」と「プラチナ(シルバー色)」で選択が可能となっている。
多くの場合、MasterCardブランドはゴールドを、Visaブランドはシルバーが選ばれる事が多いようだ。確かに、MasterCard+ゴールド、MasterCard+シルバー、Visa+ゴールド、Visa+シルバーを比較してみたが、MasterCard+ゴールド、Visa+シルバーがしっくりくる。それぞれのブランドのロゴの色によるものだろう。
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メンバーズセレクション
1年に1回メンバーズセレクションと言うカタログギフトが送られてくる。
2014年のメンバーズセレクションにはプライオリティパスや名医によるセカンドオピニオンサービス、ソメスサドルの本側制パスポートケース等が用意されている。
カタログギフトの価格は5,000円?1万円程度と思われる。
コンシェルジュサービス
ANA VISAプラチナ スーパーフライヤーズ プレミアムカードのコンシェルジュデスクと三井住友プラチナカードのコンシェルジュデスクは同じため、筆者が実際に体験した感想を書きたい。
いくつかコンシェルジュデスクには電話したことがあるが、三井住友プラチナカードのコンシェルジュデスクは正直使い勝手が悪い。コンシェルジュサービスのノウハウがないという事で外部委託を行っているのが原因だろう。電話応対は一般的なクレジットカードのゴールドデスクよりも悪い場合がある(応対する人によってばらつきがある)。
また、VisaやMasterCardのプラチナ会員向けサービスを利用する場合も、基本的にはすべて三井住友カード コンシェルジュデスクを通す。ホテルの検索を依頼すると、様々な条件で情報を収集し、適した情報を知らせてくれるという流れになっているようだが、実際にホテル検索を依頼したときはVisaプラチナクラブに丸投げのようだった。
おすすめのホテルを連絡してきたVisaプラチナクラブの方は慣れた対応で、筆者には小さい子がいるのでベッドから落ちないように対応してくれるホテルを探して欲しいと伝えた所、○○ホテルはベッドを1台壁にくっつけられ、残り2台はベッドガードで対応可能、△△ホテルはベッド3台をくっつけられる等、細かな要望にも的確に答えてくれた。変更依頼に関してもVisaプラチナクラブとの直接やり取りを行った。
結果的には満足しているが、今後利用する場合は、三井住友カード コンシェルジュデスクに電話すれば良いのか、それともVisaプラチナクラブに直接電話すれば良いのか不明だ。
こちらを確認した所、基本的には全て三井住友カード コンシェルジュデスクを利用することになっているそうだ。今回のオペレーションは通常ないパターンとの事だった。
三井住友カード コンシェルジュデスクについてはもう少し改善してくれることを願っている。
プラチナ プレミアム グルメ クーポン
プラチナカードには良くある、2名以上の利用で1名分のコース料理が無料となるクーポンだ。こちらも外部委託のため、ANA VISAプラチナ スーパーフライヤーズ プレミアムカードと三井住友プラチナカードと内容は同じと思われる。プラチナ プレミアム グルメ クーポンは年2回送られてくる。
例えば、フランス料理の「GINZA kansai」を2名以上で利用すると、「シェフおまかせコース」は通常1人25,000円(税・サ別)となっているが、1人分無料となるサービスだ。
対象のレストランは100店舗弱。このサービスを使うだけでもおトクと言える。ただし、筆者には未就学の子供がいるためこのサービスを使ったことはない。やはり注意書きには「未就学児童不可」や「13歳以上」などの注意書きがあるものが多い。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのエクスプレス・パスが1日1枚(5枚まで)
三井住友カードはユニバーサル・スタジオ・ジャパンのオフィシャルスポンサーだ。そのため、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでアトラクションの待ち時間を短縮するためのチケット「ユニバーサル・エクスプレス・パス」が1日に1人1枚もらうことができる。同伴者は最大4名まで利用が可能だ。特に予約も必要なく、ゲストサービスに三井住友プラチナカードを持って行くと手に入る。
年間利用回数は決まっていないため、年間パスポートを持っている場合は、毎回入手可能だ。また、制限は1日1枚のみのため、複数日の利用があっても、毎日1枚は獲得可能となっている点も魅力的だろう。
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宝塚歌劇の貸切公演・三井住友VISA太平洋マスターズの入場券
三井住友カードの貸切公演で、プラチナカード会員の場合はSS席が優先的に販売される。また、三井住友VISA太平洋マスターズの入場券も申し込めば2枚までもらうことが可能だ。
宝塚歌劇のファン、ゴルフファンには魅力があるのかもしれないが、筆者はゴルフをしないため、正直このサービスが魅力的な特典なのかは不明となっている。
なお、宝塚歌劇のSS席は一度申し込んだが落選した。非常に人気の特典のようだ。
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その他会員限定イベントを開催
特に、公開されているサービスではなく、定期的なサービスでもないが、不定期に三井住友プラチナカード会員限定のイベントが開催されている。プラチナカード会員内でも抽選となっているため、カード保有者全員が参加できるわけではないが、通常見ることのできないオペラのゲネプロ(本番前のリハーサル)を見たり、有名シェフの料理教室などが今まで開催されたようだ。
同じイベントは開催されることはないようで、通常体験できないイベントに参加できると言う特典がある。
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