イマイチ理解されていない「楽天キャッシュ」 PayPay残高やAmazonギフト券と考えればわかりやすい?!

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イマイチ理解されていない「楽天キャッシュ」 PayPay残高やAmazonギフト券と考えればわかりやすい?!

2022年6月18日

楽天キャッシュを他の電子マネーと比較してみよう

先日、楽天キャッシュとは何かを紹介した。

疑問に思われている「楽天ポイントとの違い」や「楽天Edyとの違い」等を解説したのだが、2022年6月16日(木)に記者向けに行われた勉強会でも、なぜ「楽天キャッシュ」の必要があるのか理解されないようだった。

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実は、筆者も楽天キャッシュはわかりにくいとは思っていたのだが、PayPay残高やAmazonギフト券と比較すると仕組みは同じ事がわかってくる。PayPay残高はPayPay銀行やPayPayカードなどからチャージして利用する。残高を利用するとPayPayポイントを獲得可能だ。PayPayポイントはPayPay残高と一緒に利用する事ができる。

楽天ペイ PayPay
出金可能な残高(要本人確認) 楽天キャッシュ(プレミアム型) PayPayマネー
出金できない残高 楽天キャッシュ(基本型) PayPayマネーライト
通常ポイント 楽天ポイント PayPayポイント
それぞれのポイントに期限のあるポイント 期間限定ポイント PayPayボーナスライト

また、「わざわざ楽天キャッシュにチャージして利用する意味がわからない」と言う意見も多かったのだが、PayPayに対して同じ事を言う人は少ないだろう。PayPayも登録済みのクレジットカードで支払う事ができる。ただし、多くのキャンペーンはPayPay残高で支払った場合やPayPayカードで支払った場合が対象だ。

2022年1月1日(土)~6月30日(木)まで実施している「ペイペイジャンボ」を見てみよう。対象店舗でPayPayを2,000円以上利用すると抽選で最大半額のPayPayポイントが還元されるキャンペーンだ。このキャンペーンで対象となる支払方法は、以下の4つとなり、PayPayカード(旧Yahoo! JAPANカード含む)以外のクレジットカードはキャンペーンの対象外となる。

  • PayPayあと払い
  • PayPayカード(旧Yahoo! JAPANカード含む)
  • PayPay残高
  • PayPayあと払い(一括のみ)

つまり、基本的にはPayPay残高で払っていればキャンペーン対象となるため、PayPayはチャージして使っていれば良い。同じように楽天ペイも楽天キャッシュにチャージして使っていれば楽天カードで直接支払うよりも+0.5%還元となるため、チャージして使えば良い。

実店舗での利用はできないが、オンラインでチャージして利用できると考えれば楽天キャッシュはAmazonギフト券にも近い存在だろう。クレジットカードやコンビニなどでAmazonアカウントに登録したAmazonギフト券は、Amazonでの購入時に利用できる。Amazon Payを利用すれば、他のオンラインショッピングでも利用可能だ。

Amazon PayでもAmazonギフト券を利用するとプライム会員の場合は1%還元するサービス(それ以外は0.5%)も実施しており、やはりチャージして使う方がおトクとなる。

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以下は楽天キャッシュとAmazonギフト券、PayPay残高の比較表だ。

楽天キャッシュ Amazonギフト券 PayPay残高
プレミアム型 基本型 プライム会員 それ以外 PayPayマネー PayPayマネーライト
有効期限 最終変動日から10年 10年 なし
チャージ方法 クレジットカード ×  ○ ×
銀行 ×  ○ ※1
コンビニ ×  ○ ※1
その他、報酬等  ○
Payで支払った場合 オフライン 1.0% 0.5~1.5%
オンライン 1.0% 1.0% 0.5% 0.5~1.5%
送金 ×
出金 × × ×

※1 本人確認前にチャージした場合はPayPayマネーではなくPayPayマネーライトになる

チャージするとおトクなのはわかった 何でチャージすればおトクなの?

なぜ、チャージ(入金)して使えばおトクになるのか。企業側で考えると2点あるのではないだろうか。

チャージすれば辞めにくくなると言うのが1点目。クレジットカードに紐付けて支払った場合は、残高がないため辞めやすい。一方、チャージしている場合は、残高を使い切らなければ退会しにくい。残高が0円になるように利用するか、出金(払出)してから辞めるかだが、出金するには手数料がかかる場合がほとんどのため、一度利用すると、なかなか辞められない。

従って、○○ペイを試してみたいと言う場合は、楽天ペイ(アプリ決済)でクレジットカードでの支払いに設定するのがオススメだ。使いにくいと感じた場合は、アプリ自体を消せばすぐに辞められる。使えそうと思えば、おトクになる楽天キャッシュにチャージして利用すれば良い。

チャージにより囲い込む事ができ、さらに、その残高が使われる事になるため、売上予想なども立てやすくなるのが2点目。スターバックスやドトールなどでもスターバックスカードやドトールバリューカードのプリペイドカードがあり、通常の支払方法よりも還元率が高い。スターバックスカードの場合はチャージするクレジットカードによっては5%還元なども可能だ。囲い込み+売上予想が立てやすいため、企業にとっての電子マネー導入はメリットがあるだろう。

他にも企業側にとってのメリットはあるのかもしれないが、筆者の考えとしては、上記の2点が最近企業が積極的に電子マネーを活用している理由だ。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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