クレジットカード会社や銀行からのフィッシングメールが増えている。送信元がJCBにもかかわらず、本文には三井住友カードと書かれていたり、日本語があきらかにおかしな場合はすぐにフィッシングメールと判断できる。
しかし、最近のメールは巧妙で、特に増えているのがAmazon.co.jpや楽天市場のアカウント停止メールだろう。それでも、PCでメールを開き、URLにマウスを載せると、異なる接続先が見えるため、すぐ判断することが可能だ。
そんな中、特に巧妙なSMSがAmazonから送られてきた。そのSMSには「お客さまのAmazonプライムの会員資格がまもなく更新されます」というメッセージ。怪しさ満点だ。
さすがにSMSのURLをクリックするのは気が引ける。
このSMSが正しい物なのかフィッシング詐欺なのかを確認してみよう。
まず、Amazonの公式サイトにログインする。続いて、「アカウント」⇒「アカウントサービス」を選択する。Amazonの公式アプリでも同じだ。
その中に「メッセージセンター」というメニューがあるはずだ。「メッセージセンター」をクリックしよう。
アプリの場合は「メッセージセンター」に「メッセージ」とあるリンクをタップする。
このメッセージセンターは、Amazonから直接送られたメールが全て保存されている。これは、Amazonのサイト内に保存されているものであり、メールのように送信元を偽装するなどができない。逆に、何らかの不具合でメールの受信ができていなかった場合でも、メッセージセンターには保存されているという事だ。
このメッセージセンターでSMSの送信日時付近のメッセージを探す。
一覧の中に「菊地崇仁様:Amazonプライムの会員資格がもうすぐ更新されます」とある。メッセージをクリックすると、「2020/○/1に次回分のプライム会費¥0(税込)の請求予定です」とある。
つまり、怪しいと思っていたSMSは正しいメッセージだったようだ。なお、プライム会費が0円なのは、Amazon Mastercardゴールドを保有しているためだ。
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最近は同じようにプライム会員に関するアカウント情報更新メールのフィッシングメールも増えているため、メールからURLをクリックせずに、Amazonのメッセージセンターからアクセスするのが確実だ。
ネットショッピングのID・パスワードが漏洩すると、他のサイトでも被害が起こる。さらに、ポイントやクレジットカードを使った買物に使われるため、メールやSMSからのログインは危険だ。もし、SMSのURLをクリックしなければならないときは、SMSの送信元電話番号を検索してみよう。SMSを送信しているような企業の場合は、送信元の電話番号が公開されていることもある。
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