クレジットカード特集 コラム

クレジットカードのICカードが普及! なぜ様々な形状のICチップがあるの?

ICチップには様々な形状がある!

2020年3月にはクレジットカードの100%IC化が行われるため、従来ICチップが搭載されていないクレジットカードは有効期限切れ前にもかかわらずクレジットカードが郵送されてきている。

有効期限切れじゃないのに新しいクレジットカードが送られてきた! IC化で変わることとは?

上のカードは、全て有効期限が残っているクレジットカードだが、新たなクレジットカードが送られてきた。 下の写真で左が旧カード、右が新カードだ。旧カードの有効期限は21年までとなるため、まだ有効期限が残っ ...

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今回、「Trip.comグローバルカード」のICチップ搭載カードが到着したところ、見慣れないICチップだったためICチップの種類について気になった。このICチップは通常よりも小さい。

今回、様々なカードのICチップを調べてみたが、非常に種類が多い事がわかった。比較的多く使われているICチップは以下のようなものだ。

一番左は三井住友カードや三菱UFJニコスなどのクレジットカードで見かけることが多いICチップとなる。左から2番目のICチップはクレディセゾンやJCBのカードなどで採用されている。右から2番目のICチップはイオンカード、三井住友トラストカードなどが採用し、一番右のICチップはジャックスやエポスカードなどで利用されている。

筆者のクレジットカードを調べると、左から25枚、19枚、15枚、10枚と、上記4種類のICチップで大部分を占めていた。

この他にも様々なICチップがある。下の画像の一番左は新しい三井住友カードでも利用されているものだ。こちらも上記のICチップに続いて使われている事が多い。真ん中はアメリカン・エキスプレス、一番右はJCBだ。

その他、一番左、真ん中は今まで紹介したICチップに似ているが、よく見ると異なっていることがわかる。

今回、気になったTrip.comグローバルカードと同じICチップ(下の図の左)が搭載されているカードは、webで確認した限りアメリカン・エキスプレスのプラチナ・カードで採用されている。このサイズのICチップを利用しているのはラグジュアリーカード(下の図の右)となるが、こちらも形状が異なっている。

ICチップの形状が異なるのはなぜ?

今回、ICチップについて気になったが、クレジットカードを調べたところでICチップの形状が異なる理由は調べられない。

そこで、複数のICチップを利用しているクレジットカード会社に聞いてみることにした。JCBはいくつかのICチップを利用しているため、JCBの広報に確認。

まず、ICチップのベンダーが異なるため、形状が異なると言うのが1点目。作っている会社が異なれば、確かに形は変わってくるだろう。

次に、バージョンアップで形状が変わっていくという事。例えば、JCBザ・クラスの古いカードと新しいカードを比べると、ICチップが変わっていることがわかる。

3つ目が搭載する情報によって変わると言う事。ICチップによってデータ容量が異なるようで、利用する内容によってICチップを変更する事もあるとのこと。例えば、国内外での決済や、海外キャッシング(cirrusやPLUS)に対応するなどで、使うデータ容量が異なり、カードでどの機能を搭載するかによってもチップが変わるようだ。同じJCBブランドのカードであっても、楽天カードのJCBブランドとJCBオリジナルシリーズでは搭載する機能が異なり、違うICチップになる事もあるようだ。

ザ・クラスのICチップが変わったのがバージョンアップによるものか、使いたいデータが増えたために大きい容量のICチップに切り替えたのかは不明だが、このような理由で各社ICチップが異なっているようだ。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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