法人カード・ビジネスカードの発行ラッシュ! 法人カードはブルーオーシャン?

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法人カード・ビジネスカードの発行ラッシュ!? 法人カードはブルーオーシャン?

2023年8月29日(火)より、タカシマヤカードの法人カード「タカシマヤカード《ビジネスプラチナ》アメリカン・エキスプレス」が申し込み受け付けを開始した。

高島屋、タカシマヤカード《ビジネスプラチナ》アメリカン・エキスプレスを発行
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タカシマヤカード《ビジネスプラチナ》アメリカン・エキスプレスよりも少し前には、エポスオーナーカードの発行が開始。

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また、apollostation PLATINUM BUSINESSの申し込み受け付けも開始している。

出光クレジット、apollostation PLATINUM BUSINESSを発行 年会費相当の2万2,000ポイント獲得できる新規入会キャンペーンも
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立て続けにビジネスカードの発行となっているが、法人向けカードはブルーオーシャンという認識が大きいのではないだろうか。

クレジットカードは個人向けカードの発行が圧倒的に多く、日本クレジット協会によると2022年3月末では、クレジットカード発行枚数が3億101万枚の発行となり、その内1,145万枚が法人カードとなる。

個人向けカードと法人向けカードの割合

個人向けカードと法人向けカードの割合

それでいて、個人の消費と企業間取引の規模では、法人の方が圧倒的に大きい。

経済産業省が発表している「電子商取引に関する市場調査の結果をとりまとめました」によると、2021年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場は20.7兆円だが、BtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は372.7兆円となる。

BtoC-ECとBtoB-ECの市場規模

BtoC-ECとBtoB-ECの市場規模

発行されている法人カードの枚数は少ないが、市場規模としては個人の消費よりも大きく、おいしい市場という事だろう。

それでは、BtoB EC市場規模の業種別内訳を確認してみよう。経済産業省のデータを見ると、以下のようになっている。

BtoB-EC市場規模の業種別内訳

BtoB-EC市場規模の業種別内訳

卸売の金額が大きく約100兆円程度。EC化率も発表されており約32%。つまり、BtoB商取引市場規模は311兆円と大きい。これだけでも個人消費よりもおいしい市場となりそうだ。

企業間取引の場合は、オンラインの広告費やクラウド・ITサービスなども多く、この辺りも最近発行されているビジネスカードの対象になりそうだ。

ただし、卸売以外で多くの割合を占める輸送用機器、電気・情報関連機器、繊維・日用品・化学などの製造については、最近発行されているオーナー向けのビジネスカードでは限度額などで対応できない可能性が高い。

特定の取引で使うカードの場合はパーチェシングカードの方が便利で、限度額を調整できたり、最近は部署名で発行できたりする法人カードもある。

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個人名での発行ではなく、部署単位などで発行できれば、人事異動や退職などで担当者が変わったとしても、個人名のカードを停止、新規申し込みが不要とオペレーションが楽になる。

会社の備品購入などで使うには「タカシマヤカード《ビジネスプラチナ》アメリカン・エキスプレス」「エポスオーナーカード」「apollostation PLATINUM BUSINESS」などで、ポイント還元率や特典を考えて申し込めば良いのだが、個人カードと違うニーズも多く、利用目的で細分化が進んでいきそうだ。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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