インビテーションで入手するような最上位カードの場合、入手前まではカード利用金額も多いのだが、最上位カードを入手するとそのカードをそれほど使わなくなる事も多い。そんな中、各社が色々とカードを使わせる方法を考えているので紹介したい。
さらに上位カードを用意
ダイナースクラブ プレミアムカードやラグジュアリーカード ゴールドカードなどがこのパターンだろう。
ダイナースクラブ ロイヤルプレミアムカードを、ラグジュアリーカード ブラックダイヤモンドを発行し、ダイナースクラブ プレミアムカードやラグジュアリーカードのゴールドカードをたくさん使ってもらうのが狙いだ。
インビテーションでしか申し込めないため、欲しい場合はダイナースクラブ プレミアムカードやラグジュアリーカード ゴールドカードをたくさん使わなければならない。
また、入会金が必要となり、特別感を演出している。
以前紹介したJALのメタル会員も同様だ。ダイヤモンド会員の中でも、さらに利用が多い人向けにチタンの会員証を発行するなど、最上位会員の中でもランクが付けられる。
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ここまで行くと、おトクではなく、完全なる自己満足の世界だ。
金属製カードを用意
最近流行の金属製カード。ラグジュアリーカード、アメックスのプラチナ・カード、ダイナースクラブ プレミアムカードなどで金属製のカードが発行されている。
非常にニーズが高く、ダイナースクラブ プレミアムカードでは、申込から3ヵ月程度かかる場合もあるようだ。また、まだ金属製のカードを出していないカード会社に聞くと、年会費が上がっても良いから金属製のカードを出して欲しいと言う要望が非常に多いとのこと。
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金属製のカードになると、利用回数が増えるようだ。利用回数が増えれば、当然利用金額も増えていく。最上位カードでは、金属製カードが主流になりそうだ。
ランクに応じての特典を用意
JCBのザ・クラスでは、毎年2万円相当のカタログギフト「メンバーズ・セレクション」が送られてくるが、2023年以降は特別メニューが用意されると案内があった。
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JCBザ・クラス、メンバーズ・セレクション2023からロイヤルαPLUS専用コースを新設
JCBザ・クラスでは、メンバーズ・セレクション2023からロイヤルα PLUS専用コースを設置する。 ザ・クラス メンバーズ・セレクションは、毎年3月末までに入会したザ・クラス本会員向けに、4月1日~ ...
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JCBカードでは、毎年12月16日~翌12月15日までに利用した金額でランクが変わる仕組み「JCBスターメンバーズ」がある。JCBザ・クラスでは、30万円以上でスターe PLUS、50万円以上でスターβPLUS、100万円以上でスターαPLUS、300万円以上でロイヤルαPLUSとなる。
ランクに応じて獲得できるポイント数が増え、スターe PLUSでは+20%、スターβPLUSでは+30%、スターαPLUSでは+60%、ロイヤルαPLUSでは+70%だ。デフォルトの還元率が0.5%と考えると、ロイヤルαPLUSでは0.85%までアップする。
さらに、JCBが指定するキャンペーンの抽選口数が通常よりもアップ。ロイヤルαPLUSとスターαPLUSでは6倍、スターβPLUSでは3倍、スターe PLUSでは2倍だ。
名称 | 利用金額 | ボーナスポイント | 抽選口数 |
ロイヤルαPLUS | 300万円以上 | +70% | 6倍 |
スターαPLUS | 100万円以上 | +60% | |
スターβPLUS | 50万円以上 | +30% | 3倍 |
スターe PLUS | 30万円以上 | +20% | 2倍 |
2023年以降のメンバーズ・セレクションでは、ロイヤルαPLUSのみが申し込めるコースが用意される予定となり、特別コースを用意することでザ・クラス会員の利用額を増やすと言う事だ。なかなか面白いやり方だと感じた。
最上位カードのさらに上位カードを作っていくのはキリがない。正直、現状の特典以上の特典が年会費を大幅アップしてまで用意できるのかは疑問だ。
金属製以外の素材のカードを用意するのも良いだろう。以前、ホテルのルームキーで見た竹や木でできたカードはどうだろうか。耐久性はなさそうだが、タッチ決済が普及すれば、そこまでカードに負荷はかからない。環境に配慮したカードができれば、金属製のカードと同じように利用回数・決済金額は増えるのではないだろうか。