クレジットカード特集 コラム

百貨店のクレジットカードは複雑 ポイントが貯まらない支払いは他社カードを利用した方がおトク

2019年7月10日

2019年7月8日(月)に消費者庁が「百貨店等提携クレジットカードに係る役務のポイント還元率の広告表示に係る留意点について」を発表した。同時にエムアイカードに対して景品表示法に基づき措置命令を行った。

MICARD+ GOLDの広告で、三越伊勢丹グループ百貨店内で初年度8%のポイント還元を謳っていたが、実際は飲食品、レストラン、一品が3,000円(税抜)未満の場合やボーナス1回払いでは1%還元となる。また、セール品や一部ブランドについてはポイントを獲得もできない。これらについて指摘が入ったというわけだ。

元々、百貨店のクレジットカードはわかりにくい。ポイント対象外の売り場があったり、飲食店などではポイント率が低かったりする例外も広告に盛り込みなさい、と言うのが今回の発表となる。

  • 一定額未満の商品については、ポイント還元率が低い。
  • 食料品、レストラン・喫茶については、ポイント還元率が低い。
  • ボーナス1回払いとした場合には、ポイント還元率が低い。
  • セール品については、ポイントは付与されない。
  • 1回当たりの利用額が一定額未満の場合は、ポイントは付与されない。
  • 一部のブランド品、福袋等の特定の商品については、ポイントは付与されない。

百貨店のクレジットカードの場合は、上記のような細かな注意点が多く、きちんと理解しなければ高額なポイントを獲得することができないため、消費者もよく確認しましょうと言う内容となる。

百貨店カードで気をつけなければならないのは、やはり高級ブランド品だろう。ルイ・ヴィトン、エルメス、カルティエ、シェネル、ティファニー、ブルガリなどの高級ブランド品についてはポイント付与対象外となり、これらは、エムアイカード以外の百貨店カードでも同じような条件となる。

従って、これらの対象外商品を購入する場合は、百貨店のクレジットカードを使うと損となり、一般的なクレジットカードを利用した方がおトクだ。

ただし、タカシマヤプラチナデビットカードのように、上記のような高級ブランド品を購入する場合、百貨店としての8%分のポイントは貯まらないが、デビットカードとしての2%分のポイントが貯まると言う例外もある。

基本的には年会費のかかる百貨店のカードは、使う店舗を確実に把握していなければ上手に使えない。利用する場合は、8%等のポイント対象になるのか、ポイント付与がないのかなどを店員さんによく確認して使うようにしよう。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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