世界中で12のブランド、約4,200軒以上のホテルを有しているヒルトン・ワールドワイド。日本にはヒルトン東京、ヒルトン東京ベイ、ヒルトン成田、ヒルトン大阪等がある。また、2005年にはコンラッド東京もオープンした。これら、すべてのホテルで利用できるポイントプログラムが「ヒルトンHオナーズ」だ。どのホテルでもポイントを貯め、貯まったポイントで無料宿泊が可能となっている。
Hオナーズポイントとは?
ヒルトンHオナーズは、ポイントだけを貯める「ポイント&ポイント」と、ポイントとマイルを貯める「ポイント&マイル」の2つのパターンがある。「ポイント&ポイント」の場合は、対象となる支払金額1米ドルにつき10ベースポイント+5ボーナスポイントを獲得できる。一方、「ポイント&マイル」の場合は、ベースポイントは同じで、5ボーナスポイントの代わりに1マイル積算される仕組みだ。マイルをためたい場合は、ログイン後に設定することで貯めることが可能となっている。
ポイント&ポイント | ポイント&マイル | |
ベースポイント | 10ポイント | |
ボーナスポイント・マイル | 5ポイント | 1マイル |
ポイントが貯まりやすいヒルトンだが、今回はポイントプログラムのおトクな貯め方ではなく、会員ランクについて説明したい。
ヒルトンHオナーズの会員ランクとは?
会員ランクとは、宿泊数や獲得ポイント数に応じてランクが上がっていき、受けられるサービスが変わる仕組みだ。ブルー会員、シルバーVIP会員、ゴールドVIP会員、ダイヤモンドVIP会員が存在し、ヒルトンHオナーズに入会直後はブルー会員となる。シルバーVIP会員以降の条件は以下の通りだ。
ブルー会員 | シルバー VIP会員 |
ゴールド VIP会員 |
ダイヤモンド VIP会員 |
|
条件 | ヒルトンHオナーズ入会 | 1年間で4回の滞在 または10泊の滞在 |
1年間に20回の滞在 または40泊の滞在、 または1年間で75,000 Hオナーズ・ベースポイントの獲得 |
1年間に30回の滞在 または60泊の滞在、 または1年間で12万 Hオナーズ・ベースポイントの獲得 |
ゴールドVIP会員になるには、20回の滞在となっているため、1カ月に1回以上の滞在が必要となる。プライベートのみの利用でクリアするのは非常に難しいだろう。
では、これらの会員になった場合にどのような特典を受けられるのだろうか? それぞれの会員ランクで受けられるサービスを比較した。
ブルー会員 | シルバー VIP会員 |
ゴールド VIP会員 |
ダイヤモンド VIP会員 |
|
部屋の希望に沿ったスピーディーな予約&チェックイン | ○ | ○ | ○ | ○ |
レイト・チェックアウト | ○ | ○ | ○ | ○ |
エクスプレス・チェックアウト | ○ | ○ | ○ | ○ |
同行者1名無料宿泊 | ○ | ○ | ○ | ○ |
ボーナスポイント(ベースポイントの) | ?─ | 15% | 25% | 50% |
フィットネスセンター&ヘルスクラブの無料利用 | ?─ | ○ | ○ | ○ |
1滞在につきミネラルウォーター2本 | ?─ | ○ | ○ | ○ |
24時間前までオンラインチェックイン | ?─ | ?─ | ○ | ○ |
空室状況に応じてプリファードルームへアップグレード | ─ | ?─ | ○ | ○ |
無料のコンチネンタルブレックファースト | ?─ | ?─ | △ | ○ |
1滞在毎のボーナスポイント | ?─ | ?─ | △ | ○ |
エグゼクティブフロアラウンジ無料 | ?─ | ?─ | ?─ | ○ |
到着前までの48時間前までの客室保証 | ?─ | ?─ | ?─ | ○ |
?△どちらかの選択
ランクが上がるにつれ、受けられるサービスが増えることがわかるだろう。特に、ゴールドVIP会員からは部屋のアップグレードも期待できる。さらに、コンチネンタルブレックファーストも無料だ。ホテルの朝食は大人の場合2?3,000円程度必要になるため、非常におトクな特典だろう。
ゴールドVIP会員を年間7,470円で取得する方法とは?
この、ゴールドVIP会員になるには、上でも書いたとおりプライベートの宿泊のみで取得するのは非常に難しい。しかし、このゴールドVIP会員を年間7,470円で取得できる方法がある。それは、「ヒルトンHオナーズVISAカード(ゴールドカード)」を保有することだ。
「ヒルトンHオナーズVISAカード」には3種類あり、クラシック、ゴールド、プラチナの3種類存在する。
クラシックカード | ゴールドカード | プラチナカード | ||
年会費(税込) | 本会員 | 3,195円 | 13,950円 | 66,500円 |
家族会員 | 594円 | 1人無料、 2人以降1,080円 |
無料 | |
ポイント付与率 | 1,000円毎に10 Hオナーズ・ポイント | |||
ボーナスポイント | 入会時 | 1,000 Hオナーズ・ポイント | 2,000 Hオナーズ・ポイント | 3,000 Hオナーズ・ポイント |
更新時 | ─ | 1,000 Hオナーズ・ポイント | 1,000 Hオナーズ・ポイント | |
宿泊時(最大) | 1,000 Hオナーズ・ポイント | 2,000 Hオナーズ・ポイント | 2,000 Hオナーズ・ポイント | |
付帯する会員ランク | シルバーVIP会員 | ゴールドVIP会員 | ゴールドVIP会員 |
この中で重要なのは付帯する会員ランクだ。これは、クレジットカードを保有しているだけで付帯するため、クラシックカードを保有している場合は、1度も宿泊していなくてもシルバーVIP会員となるということだ。また、ゴールドカードの場合も同様で、カードを保有している限りゴールドVIP会員となる。
疑問に思うのはプラチナカードだろう。ゴールドカードよりも年会費が5倍近くアップしているにもかかわらず、自動付帯はゴールドVIP会員だ。ただし、プラチナカード保有の場合は、ダイヤモンドVIP会員の取得が通常よりも楽な条件となっている。なんと、年間120万円以上(年会費や手数料などを除く)クレジットカードを利用するだけでダイヤモンドVIP会員を獲得できるのだ。年会費66,500円を支払う人であれば120万円の利用は全く問題なくクリアできるだろう。
しかし、筆者がおすすめなのは「ヒルトンHオナーズVISAカード(ゴールドカード)」を保有し、ゴールドVIP会員となることだ。上記では年会費が13,950円(税込)と記述したが、実は年会費を下げる方法がある。
三井住友カードの場合はWeb明細に登録することで、ゴールドカードの場合は年会費が1,000円(税抜)割引となる。また、リボ払いのマイ・ペイすリボに登録・利用することで5,000円(税抜)割引となる。この割引制度は併用することが可能となるため、年会費が6,000円(税抜)割引となるということだ。つまり、消費税が8%の場合は、13,950円?6,480円=7,470円(税込)。この年会費割引制度についてはプラチナカードは対象外となっている。そのため、「ヒルトンHオナーズVISAカード(ゴールドカード)」が一番コストパフォーマンスが良いカードということだ。
7,470円の年会費でも高いと感じる人もいるかもしれないが、朝食が無料になったり、部屋のアップグレードを期待できる事を考えると、年に1回でもヒルトン系のホテルに宿泊するのであれば十分元が取れるだろう。さらに、「ヒルトンHオナーズVISAカード(ゴールドカード)」の家族カードは1人目までは無料となっているため、夫婦で保有しても年会費がアップすることはない。
第1回 ヒルトンの上級会員「ゴールドVIP会員」を年間7,470円で取る方法とは?
第2回 ヒルトンの上級会員「ゴールドVIP会員」を年間7,470円で取る方法とは? カード到着後にサインよりも先にリボ設定を忘れずに
第3回 ヒルトンの上級会員、ゴールドVIPの特典は本当におトク? 部屋のアップグレード、朝食付き等の特典を実体験レポート