「楽天学割」利用者向けの資産形成セミナーを取材してみた! 若年層の口座開設者が増えている理由とは?

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「楽天学割」利用者向けの資産形成セミナーを取材してみた! 若年層の口座開設者が増えている?

15歳~25歳向けの「楽天学割」をご存じだろうか。「学割」といいつつ、対象年齢であれば社会人でも登録可能だ。

登録するには身分証や学校情報などの登録が必要となるが、毎週水曜日は楽天市場・楽天ブックスの買物が10%還元(月間上限1,000ポイント)となるなど、対象年齢であれば登録しない理由がない。

この楽天学割の対象者向けに、楽天証券による「知らないと損!20代から始める資産形成」セミナーが2021年4月21日(水)に開催された。オンライン開催のため、地方の学生・社会人なども参加されていたようだ。

なぜ、楽天証券が若年層向けにセミナーを実施したのかは、非常に興味深いデータがある。2021年1月~3月の期間中、楽天証券の新規口座開設者の属性が2016年と比べると大きく変わっているとのこと。

楽天証券の新規口座開設者の属性(楽天証券プレスリリースより)

楽天証券の新規口座開設者の属性(楽天証券プレスリリースより)

20代を含めた20台以下が22% ⇒ 38%と大きく伸びている。筆者が学生・新社会人の頃は投資などには全く興味がなかったため、2016年で22%も新規口座開設者がいるというのも驚きだが、それが38%に増えているのは興味深い。

また、楽天ブックスでの20代以下が購入した「投資・株・資産運用部門」の書籍は2019年から2020年の1年で2.7倍の売上となっており、やはり20代以下が投資を学び始めていると言う事だろう。

20代以下が伸びている要因をセミナー終了後に聞いてみたところ、

  • 新型コロナウイルスの影響で使わないお金(外食、洋服、化粧品、旅行等)が増え、投資に回せるお金が増えた
  • 新型コロナウイルスの影響で外出をしなくなり、考える時間が増えた
  • 証券会社の口座を作るときに、新型コロナウイルスの影響で対面よりもオンラインの方が便利なのでオンライン証券口座の開設が増えた

等が考えられるとのこと。ただし、これは若年層以外にも当てはまることで、若年層だけが伸びている理由にはならない。他の要因がないかを聞いてみたところ、

  • 2022年度から高校の家庭科で金融の授業が開始する(両親が子どもの口座開設を手伝っている)

と言う事もあるようだ。

前回、高島屋で子ども向けの投資セミナーの取材をしたときにも、高校によっては2020年の時点で実施しているところもあるとのこと。

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金融の授業は高校から実施すると言うことだが、将来は小・中学校でも導入する可能性もあり、今のうちから両親が口座開設を手伝っているのかもしれない。両親も在宅の時間が増え、子どもの口座開設などを手伝っているというのは確かに考えられる。筆者も高島屋のセミナーの後に長男(小学生)のジュニアNISAの口座を開設しているため、今回の38%に入っているのだろう。

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実際の参加者である兵庫県に住む学生(21歳)によると、

  • 将来、年金が出るかもわからないので参加。早いうちからやった方が良いと思っている

とのことで、新型コロナウイルスの影響とはあまり関係なく、将来のことを考えての参加のようだ。なぜ若年層の口座開設が伸びているのかを、はっきりと説明できないのだが、若いうちから積立投資しておくのは非常に有利になる。なお、2021年1月~3月までの楽天ブックスで購入された20代に人気のiDeCo・NISAの本のランキングは以下の通りだ。

順位 順位書籍名(出版元)
1位 つみたてNISAはこの8本から選びなさい(ダイヤモンド社)
2位 はじめてのNISA&iDeCo(成美堂出版)
3位 いちからわかる!つみたてNISA&iDeCo(インプレス)
4位 税金がタダになる、おトクな 「つみたてNISA」「一般NISA」活用入門(ダイヤモンド社)
5位 基礎からわかる! つみたてNISA&iDeCo決定版(メディアックス)

セミナーは「知らないと損!20代から始める資産形成」と「まずは『楽天ポイント』で資産を殖やそう!」で1時間30分程度。初心者向けではあるのかもしれないが、やはり専門用語が多く、筆者が20代だったら理解できたかどうか。元々、参加者は意識が高いため、超初心者ではないのかもしれないが。

楽天証券のファンドアナリストである篠田氏が、自身の使い方(保険加入状況や保有口座など)や20代だったらの金額配分(手取りに対しての保険や投資額)などを紹介していたのが、これが一番参考になったのではないだろうか。

基本的には積立投資(iDeCo、NISA)しましょうと言う内容だったが、おそらくそれが一番安全な方法だろう。筆者は資産運用のプロでもなく、何の資格も保有していないが、色々な投資商品に手を出すよりも、毎月一定額を積立投資し、ほったらかしにしておくのが楽で安全だと感じている。色々と勉強して、色々と手を出すよりも、何も考えずに特定の投資信託を積み立てて、投資について色々考えていた時間を有効活用して収入を増やす方が効率が良い。もちろん、投資のセンスがあって、専業で稼げるのであれば素晴らしい事だが。

楽天証券の場合は、楽天カードで積み立てることができ、1%の楽天ポイントも獲得できる。楽天銀行と連携してハッピープログラムにエントリーすることで、保有残高10万円につき4ポイントも獲得できる。貯まった楽天ポイントをさらに楽天証券で投資すれば、どんどん原資が増えていく。

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楽天カード+楽天証券+楽天銀行は最強の組み合わせのため、これから投資をする場合は非常におすすめだ。PC版の楽天証券は機能がありすぎて難しいが、スマホ版の場合は簡単なタップだけで検索できるなど、初心者でも利用しやすくなっている。

筆者は20代に戻れることはないが、子どもの資産運用は今のうちから行っていこうと感じた。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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