JALカードは2023年6月からショッピングマイル・プレミアムの年会費を変更することを発表した。3,300円(税込み)から4,950円(税込み)になる。
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JALカード、JALカード ショッピングマイル・プレミアムの年会費を4,950円(税込み)に改定
JALカードでは、2023年6月以降、JALカード ショッピングマイル・プレミアムの年会費を改定する。 JALカード ショッピングマイル・プレミアムに入会すると、通常200円につき1マイルの獲得となる ...
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今回はショッピングマイル・プレミアム会費改定の影響について考察する。
JALカード ショッピングマイル・プレミアムとは
JALカードのショッピング利用では、200円(税込み)につき1マイルたまるが、JALカード ショッピングマイル・プレミアムに加入すると100円(税込み)につき1マイルに変更される機能だ。
マイルを特典交換している会員の約8割が入会しているとwebで紹介されている。
JALカードの損益分岐点
今までのクレジットカード年会費2,200円(税込み)に加えてショッピングマイル・プレミアム年会費3,300円(税込み)、年間合計5,500円(税込み)の費用を払うという場合の損益分岐点を考える。
少ないマイルで交換できるアイテムについては5,000円以上払ってまで交換するのは割に合わないので年に1度はフライトに利用したい。例として東京(羽田)―大阪(伊丹)間の搭乗に必要な6,710マイルを得るために必要な金額を逆算すると単純計算で67万円になる。フライト費用を仮に11,000円とした場合11,000円-5,500円=5,500円。
毎年67万円以上利用すると年5,500円分おトクになるが、それ以下になると年会費がネックとなり差し引き1,000円以下となり、利用額が60万円以下となると赤字になる。
ショッピングマイル・プレミアムの年会費が上がると2,200円+4,950円=7,150円になる。7,000円以上の年会費を払い、67万円利用し、フライト費用を仮に11,000円とした場合、年会費分を引くと11,000円ー7,150円=3,850円となる。
67万円利用した際のおトク度も減るが、年会費が上がったことにより、利用額67万円以下でフライトに交換できなかった場合即赤字になってしまう。
この改定だけを見ると、JALカードはフライト利用を前提としたカードの意味合いを強くするものと判断できる。
2023年4月の運賃改定と、来年からの新ステータスプログラムでどうなる
「この改定だけ」と書いたのは、現在JALグループは数多くの制度変更を控えているからだ。
2023年4月12日(水)の運賃制度改定があり、それ以降は国内線特典航空券への必要マイル数が変動制となり、平日であっても6,000マイル・6,200マイルなど必要マイル数が便により異なり、必要マイルの見積もりが難しくなる。
2024年1月からのステータスプログラムの変更に関しては、日常生活におけるサービス利用で取得可能な新ステータス誕生と書かれているが、詳細はまだ不明だ。
今後1マイルの価値がいくらになるのか、どのようにマイルを入手できるかの情報に乏しく、値上がりするJALカード ショッピングマイル・プレミアムを継続するべきかの検討が難しいというのが現状だ。
相対的におトクに見えるゴールドカードの価値
ショッピングマイル・プレミアムの年会費が上がることで、通常カード会員の費用とCLUB-A ゴールドカード会員の年会費の差が縮まった。年会費無料で自動入会となるCLUB-A ゴールドカード以上のカード年会費が変わらないからだ。
ただし、ショッピングマイル・プレミアムの付与率は普通カードと同じなので、年会費17,600円でフライトしない場合での損益分岐点は67万円の倍になってしまう。
フライトが少ない場合、今回の年会費変更で安易にゴールドカードに変更するより、JALカード以外のカードで得られるポイントを試算してみた方が良いだろう。
おトクの判断ができるのは2023年秋に
各種値上げのお知らせの際、値上げする前に駆け込み入会を考えるパターンもあるが、現在不確定要素が多いためフライトの多いヘビーユーザー以外は判断をいったん見合わせ、情報を待ってもよいように思える。
カードの更新タイミングにもよるが、JALカードから離れ年会費無料のJMB会員となり、失効しない程度にJALマイルを保持して詳細が公開される秋まで様子を見るのもよいかもしれない。