どこのお店でもポイントプログラムがあり、誰でも1枚くらいはポイントカードを持っているだろう。しかし、おトクにポイントを貯めようとすると、非常に複雑だということがわかるだろう。簡単なはずのポイントを複雑にしているのが「電子マネー」の存在だ。
おトクにポイントを貯めたいのであれば、電子マネーをどれだけ上手に利用するかが鍵となっている。なぜ、電子マネーを利用するとおトクなのだろう?
おトクな理由1:電子マネーにもポイントプログラムがある
例えば、ある商品をクレジットカードで購入したとする。この時にクレジットカードのポイントが貯まる事は理解している方も多いだろう。少しでもおトクにしたいと考えている場合は、現金払いはNGだ。
次に、クレジットカードから電子マネーにチャージし、その電子マネーで商品を購入したとしよう。この場合、電子マネーにチャージした時にクレジットカードのポイントが貯まり、さらに電子マネーを利用するときに電子マネーのポイントが貯まることになる。クレジットカードで直接購入するよりも、電子マネーのポイント分おトクになる計算だ。
おトクな理由2:電子マネーは現金扱い
さらに、家電量販店等のように、現金で支払った時は10%のポイント還元があるのに、一般的なクレジットカードで支払うと2%引かれ8%しかポイントを獲得できない場合がある(別途クレジットカードのポイントは貯まる)。
しかし、電子マネーを利用すると、10%のポイント還元がある商品は現金払いと同じ10%となる。理由1で書いたように、電子マネーにクレジットカードでチャージをすると、クレジットカードのポイントも貯まるため、10%のポイントを減らさずに、さらにクレジットカードのポイントも貯めることができる。
おトクな理由3:ボーナスポイントが魅力
また、クレジットカードで支払ってもボーナスポイントは獲得できないが、電子マネーで購入すれば、ボーナスポイントが付く商品がある。例えば、セブン-イレブンの場合は「セブンカード・プラス」で支払ってもボーナスポイントは貯まらないが、nanacoで支払うとボーナスポイントが貯まる。イオンでは「イオンカード」で支払ってもボーナスポイントは貯まらないが、WAONで支払うとボーナスポイントが貯まる商品がある。
以上のように、電子マネーで支払える場合は電子マネーを利用したほうがおトクだ。ここまでは、すんなり理解できる内容だろう。では、なぜ電子マネーが複雑なのだろうか。
複雑な理由1:プリペイド型、ポストペイ型など様々なタイプがある
まず、今まで書いてきた「電子マネー」については、「プリペイド型の電子マネー」が前提となっている。電子マネーには、先払いの「プリペイド型」と、後払いの「ポストペイ型」がある。例えば、家電量販店でポストペイ型の「iD」で支払ったとしよう。この場合は、クレジットカード扱いとなり、10%のポイント還元商品は8%還元となってしまう。
さらに、従来の電子マネーはカードリーダーにかざして支払うタイプのものだったが、「au WALLET」のようなクレジットカードのように支払うタイプも出てきた事も電子マネーを複雑にしている原因だろう。
複雑な理由2:クレジットカードとの相性がある
電子マネーがポイントを複雑にする理由は、全てのクレジットカードが電子マネーにチャージできるわけではく、チャージできたとしてもクレジットカードのポイントが貯まらない場合があるからだ。
例えば、「楽天カード(Visa)」で電子マネーnanacoにチャージしようとしても、チャージすることができない。次に、「リーダーズカード」でnanacoにチャージしたとしても、「リーダーズカード」のポイントはたまらない。さらに、同じ「楽天カード」であっても「楽天カード(JCB)」の場合は、nanacoへのチャージが可能で、チャージした時に楽天スーパーポイントが貯まる。
楽天カード(Visa) | リーダーズカード | 楽天カード(JCB) | ||
nanacoへのチャージ | 可否 | × | ○ | ○ |
ポイントが貯まるか否か | ─ | × | ○ |
電子マネーごとにチャージでポイントが貯まるクレジットカードや国際ブランドが異なり、さらに、電子マネーへのチャージでポイントが貯まるかどうかは、各カード会社のWebサイトにも掲載されていない場合がほとんどだ。そのため、電子マネーへのチャージでポイントが貯まるかどうかは実際にチャージしてみるか、直接カード会社に聞くしかない。
電子マネーを使うと、非常におトクだが、テレビや新聞などでは複雑すぎて扱えない場合が多い(実際にテレビ番組の取材で複雑すぎるということでNGになることが多い)。
そこで、今後、それぞれの電子マネー(nanaco、WAON、楽天Edy、Suica、au WALLET)の特徴、チャージでポイントが付くおすすめのクレジットカード、貯まったポイントの消費の仕方をわかりやすく解説していきたい。