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節約とポイントの共通点は「おトク」 では違いは?

2014年9月22日

筆者はポイントに関する取材を受けることが多い。その特集の中でほぼ並列に扱われるのが"節約"だ。ただ、ポイントと節約は全く性質の違うものだ。今回はポイントと節約の違い、共通点について解説する。

節約とポイントの違いは?

節約と言うのは消費を抑える行為だ。最大限出費を減らす行為が節約となる。例えば、コンセントをこまめに抜く、○時以降に買い物に行く、お風呂の水を洗濯に利用するなど。基本的には生活パターンを変更する必要があるだろう。

一方、ポイントは消費を抑えるのではなく、同じ金額を消費するにしろ、その中でのリターンを最大限にするのがポイントとなる。例えば、ビックカメラで1万円の商品を買う場合、決済方法でかなりの違いが出てくる。

現金 通常の
クレジットカード
ビックカメラSuicaカード
のクレジットカード払い
ビックカメラSuicaカード
のSuica払い
ビックポイント 1,000円分 800円分 1,000円分 1,000円分
クレジットカードのポイント 50円?200円程度 150円分
合計 1,000円分 850円?1,000円分 1,000円分 1,150円分

ポイント生活には、最初にクレジットカードの見直し、電子マネーの見直し等が必要となったり、現金派の人は毎回決済方法をクレジットカードに変更する必要はあるが、基本的には決済方法を変更するだけで、利用するお店や時間帯を変えたりする必要はない。

節約とポイントの共通点は? 節約もポイントもやり過ぎはNG

では、節約とポイントの共通点はなんだろうか? 共通点は「おトク」という点だろう。また、どちらもやり過ぎはNGというのも共通点として挙げられる。例えばコンセントをこまめに抜くと言う節約術があるが、一ヶ月間で数円?数十円の節約だろう。もちろん可能であればやったほうが良いが、その労力での節約効果は低いだろう。

ポイントも同様で、ポイントのために遠くのお店に行ったり、100円でポイントが付くために95円の商品に加えて10円程度の必要のない商品で調整する人が出てくる。また、5%OFFの商品と5%ポイント還元の商品の場合、5%ポイント還元の商品を選ぶ人もいる。確かにポイントは多く貯まるが、本当におトクなのだろうか?

節約もポイントも目的は「おトクに生活する」ということだ。しかし、行き過ぎると目的が「節約すること」「ポイントを貯めること」になってしまう場合がある。

節約もポイントもバランスが大事だ。様々な特集で節約方法、ポイント獲得術等が掲載されているが、全てを取り入れるのではなく、自分のできる範囲で行うことを心がけて欲しい。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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