2015年5月25日(水)より、三越・伊勢丹・丸井今井・岩田屋でTポイントサービスが開始した。また、2016年8月下旬より、高島屋でdポイントカードが開始し、4月からは既にdカード決済で2倍(8月までは3倍)のdポイントが貯まるサービスも開始している。大丸・松坂屋では楽天ポイントカードが開始しており、百貨店での共通ポイントもほぼ出揃った感じだろう。
通常、百貨店にはおトクなクレジットカードが存在し、高島屋ではタカシマヤカード、三越・伊勢丹ではエムアイカード、大丸・松坂屋では大丸松坂屋カードとなる。
高島屋でタカシマヤカードでの決済時には8%のポイント、三越・伊勢丹でエムアイカード決済時には5?10%のポイント、大丸・松坂屋では大丸松坂屋カードでの決済で5%のポイントを獲得できる。
一方、共通ポイントの場合は、高島屋でdポイントカードを提示すると100円につき1 dポイント、三越・伊勢丹でTカードを提示すると200円につき1ポイント、大丸・松坂屋で楽天ポイントカードを提示すると100円につき1楽天スーパーポイントと、百貨店のカードよりも見劣りする。
表1.百貨店カードと共通ポイントカードの還元率比較
高島屋 | 三越・伊勢丹 | 大丸・松坂屋 | ||
クレジットカード | カード名 | タカシマヤカード | エムアイカード | 大丸松坂屋カード |
還元率 | 8% | 5?10% | 5% | |
共通ポイントカード | カード名 | dポイントカード (2016年8月下旬開始) |
Tカード | 楽天ポイントカード |
還元率 | 1% | 0.5% | 1% |
百貨店側としては、今まで百貨店に足を運んでいなかったような消費者を共通ポイントで誘導し、百貨店カードの方がおトクであることをアピールし、カード会員を獲得、さらに百貨店のリピーターに繋げるというのが共通ポイントの導入理由と思われる。
しかし、高還元率とも思われる百貨店のクレジットカードだが、落とし穴が1つある。それは食料品売場・レストランでのポイント還元率だ。
高島屋の食料品売場・レストランでのタカシマヤカードを利用すると還元率が1%と一気に落ちる。同様にエムアイカード、大丸松坂屋カードも食料品売場・レストランは1%還元だ。つまり、共通ポイントと同レベルにまで下がってしまう。
表2.食料品売場などでの百貨店カードと共通ポイントカードの還元率比較
高島屋 | 三越・伊勢丹 | 大丸・松坂屋 | ||
クレジットカード | カード名 | タカシマヤカード | エムアイカード | 大丸松坂屋カード |
還元率 | 1% | 1% | % | |
共通ポイントカード | カード名 | dポイントカード (2016年8月下旬開始) |
Tカード | 楽天ポイントカード |
還元率 | 1% | 0.5% | 1% |
共通ポイントの場合は、他社のクレジットカード決済も併用できるため、例えば高島屋ではdカード、三越・伊勢丹ではYahoo! JAPANカード、大丸・松坂屋では楽天カードで決済すると、提示した共通ポイントに加え、クレジットカードでも同じポイントを獲得することができる。
表3.共通ポイントカード+クレジットカードの方がおトクになる場合も
高島屋 | 三越・伊勢丹 | 大丸・松坂屋 | ||
クレジットカード | カード名 | タカシマヤカード | エムアイカード | 大丸松坂屋カード |
還元率 | 1% | 1% | 1% | |
共通ポイントカード+クレジットカード | カード名 | dポイントカード (2016年8月下旬開始)+dカード |
Tカード+Yahoo! JAPANカード | 楽天ポイントカード+楽天カード |
還元率 | 提示:1%+決済:2%=3% | 提示:0.5%+決済:1%=1.5% | 提示:1%+決済:1%=2% |
上記表を見ると、百貨店のクレジットカードを使うよりも共通ポイント+クレジットカードを使ったほうがおトクということが分かるだろう。さらに、高島屋でdカード決済すると2%還元(通常1%、特約店のため+1%)となるように、クレジットカードには百貨店が特約店になっている場合もある。その場合は、共通ポイント+クレジットカードの還元率がさらにアップする。
ANAカードは高島屋、dカードは高島屋、三越・伊勢丹、TS CUBIC CARDとJALカードは大丸・松坂屋でポイント優遇があるため、デパ地下を利用する場合は共通ポイント+特約店のあるクレジットカードがおススメだ。