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おさいふPontaのライバルはau WALLETプリペイドカードやソフトバンクカードだ

2015年11月3日(火)からローソンでJCBプリペイド機能付きのPontaカード「おさいふPonta」が発行開始する。コンビニエンスストアでのポイントカード・決済カードが複雑化し、どんな違いがあるのかがわからなくなっている方もいるだろう。

今回は、各コンビニで利用できるポイントカード・決済カードの機能的な比較をしてみたい。

提示型ポイントカード 決済カード
独自電子マネー 国際ブランド付きプリペイドカード クレジットカード
セブン-イレブン nanaco au WALLETプリペイドカード(MasterCard) セブンカード・プラス(Visa、JCB)、au WALLETクレジットカード
ローソン Pontaカード、dポイントカード おさいふPonta(JCB) ローソンPontaカードVisa(Visa)、Ponta Premium Plus(JCB)
ファミリーマート Tカード Tマネー ソフトバンクカード(Visa) ファミマTカード(JCB)、Yahoo! JAPANカード(Visa、MasterCard、JCB)
サークルKサンクス Rポイントカード ユニコ ココカラクラブカード(Visa) UCSカード(Visa、MasterCard、JCB)、楽天カード(Visa、MasterCard、JCB)
ミニストップ WAON イオンカード(Visa、MasterCard、JCB)

まず、提示型ポイントカードは、ポイントカードを提示することでポイントが貯まるカードだ。つまり、ポイントカードを提示して、決済は現金でもポイントを貯めることができる。もちろん、クレジットカードなどと一体化したカードもあるため、そのカードで支払わなければならないと思っている方もいるだろうが、例えばクレジットカード機能付きのファミマTカードを提示して、楽天カードで支払っても提示した時のTポイントを貯めることはできる。

次に、決済カードは決済することによってポイントが貯まるカードとなる。そのため、nanacoカードを提示して、au WALLETクレジットカードで支払うということはできない。決済カードには、独自の電子マネー、国際ブランド付きプリペイドカード、クレジットカードがあり、表の右に行けば行くほど利用できる店舗が多くなる。

利用できる店舗数で考えると、

独自電子マネ<<<<<国際ブランド付きプリペイドカード<クレジットカード

くらいの違いはあるだろう。国際ブランド付きプリペイドカードとクレジットカードはほぼ同じくらいの店舗数で利用できるが、ガソリンスタンドや高速道路など一部利用できないのがプリペイドカードとなる。一番汎用性が高いのがクレジットカードだが、年齢制限、審査が必要で誰でも持てるカードではない。

ローソンの決済カードを確認すると、独自電子マネー、国際ブランド付きプリペイドカードの発行がなかったことが分かるだろう。今回の「おさいふPonta」の発行は、クレジットカードを保有できないような若年層などを囲い込むことが目的ではないだろうか。

ちなみに、比較表を見てもらえるとわかると思うが、各メディアで「おさいふPonta」は、電子マネーとしてnanacoやTマネーなどと比較されているが、機能的な比較を行う場合は「au WALLETプリペイドカード」や「ソフトバンクカード」が比較対象となる。一般的な「電子マネー」の認識としては、Suicaなどのように非接触をイメージするだろうが、国際ブランド付きプリペイドカードで支払う場合は、クレジットカードと同じような支払方法になる。つまり、おさいふPontaを店員さんに渡し、「1回払で」と伝えるのが一番わかりやすいはずだ。

ローソンは2015年12月1日からはdポイントカードを開始するなど、使うポイントカードや決済カードによって大きくおトク度が変わってくる。次回は、ローソンで「おさいふPonta」がおトクなのかを検証したい。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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