2013年5月30日に募集開始したリクルートカードプラスは、還元率2.0%と還元率No.1カードとなった(現時点でも、標準で還元率2.0%のクレジットカードは最高となっている)。還元率のインパクトは高かったが、貯まるポイント「リクルートポイント」がネックとなり、会員数は伸び悩んでいると思われる。
リクルートポイントが一番使いやすいサービスは2013年3月に開始した「ポンパレモール」だ。リクルートが運営する楽天市場のようなオンラインショッピングモールとなっている。ポンパレモールで3%のポイントを貯め、リクルートカードプラスで2%のポイントを貯める。楽天カード+楽天市場やYahoo! JAPAN JCBカード+Yahoo!ショッピングでの還元率2%を考えると3%分も多く貯まる計算だ。楽天カード+楽天市場の利用者がリクルートカードプラス+ポンパレモールに変更すると、4月からの増税分を取り戻すこともできるのだ。
しかし、楽天市場には約4万ショップ参加しているが、ポンパレモールは2013年5月22日時点で約520店舗。開始から2ヶ月程度のため少なくても仕方がないが、2014年4月30日に参加ショップを確認すると1,025店舗となっていた。1年で倍といえば聞こえが良いが、正直少なすぎるだろう。
参加ショップが少ないということは価格競争も少ない、さらに購入できるものも少ない。そのため、リクルートポインを貯めたとしても使い道が少ない。無駄に欲しくもない商品を買う事にもなるのであれば、合計5%分のリクルートポイントが貯まるよりも、2%だが、確実にポイントを使える楽天スーパーポイントやTポイントを貯めたほうがはるかに効率が良い。
筆者が高還元率カード特集などでリクルートカードプラスを紹介してこなかったのはこのような理由からだ。
リクルートポイントとPontaポイントの相互交換・統合は、この「ポイントの使い道が少ない」というデメリットを解消し、リクルートポイント(Pontaポイント)の価値を高めることに成功したと言えるだろう。
元々リクルートカードプラスのスペックは高い。年会費が2,000円+税で、還元率が2.0%。電子マネー「nanaco」へのチャージでポイントが付く、自動付帯の海外・国内旅行傷害保険。貯まるポイントがPontaポイントになることで、死角なしのクレジットカードになる。
さらに、年会費無料で還元率1.2%のリクルートカード(VISA)は楽天Edyへのチャージでもポイントが付くクレジットカードとなっている。リクルートカードは国際ブランドが違えば、2枚保有することが可能だ。リクルートカードプラスとリクルートカード(VISA)、リクルートカード(JCB)とリクルートカード(VISA)の組み合わせができる。この2枚を保有すると楽天Edyでもnanacoでもチャージでポイントを獲得できる。
組み合わせ | 国際ブランド | 保有可否 |
リクルートカードプラス + リクルートカード(VISA) | JCB + Visa | ○ |
リクルートカード(JCB) + リクルートカード(VISA) | JCB + Visa | ○ |
リクルートカードプラス + リクルートカード(JCB) | JCB + JCB | × |
リクルートカード・リクルートカードプラスでPontaポイントが貯まるということは、JALマイラーにも影響が出てくるだろう。年会費無料のJMBローソンPontaカードVisaを保有しているとPontaポイントをJALのマイルに交換できる。2 Pontaポイントが1 JALマイルのため交換レートは正直良くない。しかし、リクルートカードプラスの還元率が2.0%であれば、JALマイルの還元率は1.0%となる。
JALカード(普通カード)でJALカード ショッピングマイル・プレミアムに参加すると還元率は1.0%となるが、JALカードの年会費2,000円+税に加え、ショッピングマイル・プレミアムの参加費3,000円+税と合計5,000円+税と高額となる。リクルートカードプラスに加えJMBローソンPontaカードVisaの場合は年会費が2,000円+税で還元率が1.0%。完全に"陸"だけでJALのマイルを貯めるのであれば悪くない選択肢だろう。
フライトマイルの加算があったり、WAONも使うのであれば、メインカードはJALカード(普通カード)でショッピングマイル・プレミアム加入。サブカードとしてリクルートカード(JCB)+リクルートカード(VISA)+JMBローソンPontaカードVisaもおすすめだ。JALカード(普通カード)をメインカードにし、WAONを利用できる店舗であればJALカードでチャージしたJMB WAONを利用。リクルートカード(JCB)でnanacoチャージ、リクルートカード(VISA)で楽天Edyチャージをすれば、大部分の電子マネーに対応可能で、チャージ分のポイントもJALマイルに移行可能となる。
リクルートカード(JCB)、リクルートカード(VISA)は電子マネーチャージ用と考えると、一度関連付けておけば財布に入れる必要はないクレジットカードだ。メインカード(JALカード(普通カード)またはリクルートカードプラス)とPontaカードとしてJMBローソンPontaカードVisaを財布に入れるのが効率的だろう。
パターン1 | パターン2 | |
メインカード | JALカード(普通カード)+ショッピングマイル・プレミアム | リクルートカードプラス |
サブカード | リクルートカード(JCB)+ リクルートカード(VISA)+ JMBローソンPontaカードVisa |
リクルートカード(VISA)+ JMBローソンPontaカードVisa |
年会費 | 5,000円+税 | 2,000円+税 |
マイルの還元率 | 0.6?1.0% | 0.6?1.0% |
対応電子マネー | WAON、nanaco、楽天Edy | nanaco、楽天Edy |
メリット | JALカード特約店、WAONマイル特約店を利用可能 フライトマイルの優遇 初回搭乗時に入会・継続マイル獲得可能 |
年会費が安い マイルへの交換まで有効期限は気にしなくて良い (Pontaポイントは付与・利用があってから1年間の有効期限) |