筆者はポイントを貯めこむのはおすすめしない。理由は、ポイントは"保証のない通貨"だからだ。ポイントが盗まれても保証はない、企業側が自由に変更できるため、突然の改悪が起きても文句を言えないのがポイントとなる。従って、どんどんポイントは使っていくべきだ。
しかし、無期限ポイントを提供しているようなクレジットカードもあり、実際は貯めっぱなしになっている人も多い。例えばクレディセゾンの永久不滅ポイントを見てみよう。決算資料を確認すると貸借対照表の負債の部に「ポイント引当金」があり、2015年3月31日時点では829億円の引当金となっている。では、2006年から10年間の推移を見てみよう。
10年間でポイント引当金が減ったことは一度もなく、ずっと増え続けている事がわかる。つまり、「ポイント付与>ポイント使用」という事だ。では、このようにポイントを貯め続けた場合、一体どのような商品に交換できるのだろうか。今回は、高額ポイント交換商品をランキング形式で紹介したい。
5位:冬のオーロラ夢紀行
「オーロラ観測を楽しむ」8日間の旅 2名様分
この商品に交換するために必要なポイントは、永久不滅ポイント30万ポイントとなる。1ポイントを貯めるには1,000円の利用が必要のため、単純計算で3億円の利用が必要ということだ。
永久不滅ポイントの価値としては1ポイント=5円相当のため、30万ポイントは150万円相当の商品に交換できるはずである。
ツアーを提供するのが「グローバル ユース ビューロー」となっているため、サイトでフィンランドのツアーを確認したが、該当ツアーはヒットしなかった。同じフィンランドでのオーロラツアーとして「憧れのガラスイグルーに宿泊 フィンランド 7日間」があり、2016年3月23日(水)出発プランで、旅行代金が1人578,000円(税抜)、2人分となると1,156,000円となる。このツアーが7日間であることと、燃油サーチャージなども考慮すると、妥当な金額になるのではないだろうか。
4位:ゴルファーの夢叶えます
「セントアンドリュース」7日間の旅 2名様分
練習ラウンドとして「ニュー・コース」でプレイ、その後「オールド・コース」でのプレイ、最後に全英オープン開催コースで、世界で最も難しいコースと言われる「カーヌスティー・チャンピオンシップコース」でのプレイが可能だ。
こちらも永久不滅ポイントの交換商品となる。40万永久不滅ポイントで交換できる商品のため、単純計算で4億円を利用すると交換できる商品となる。1ポイント=5円相当と考えると、200万円程度のツアーとなるはずだ。
このツアーを提供するのはロイヤルロード銀座だが、サイトを見ても該当プランはない。同じコースを回る他社の旅行代金を確認すると、夏休み期間中で1人858,000円。燃油サーチャージなどを考慮すると200万円程度のツアーというのも頷ける。
3位:飛鳥II「世界一周クルーズ」の旅 2名様分
こちらも永久不滅ポイントの交換商品となり、100万永久不滅ポイントで交換できる商品となる。単純計算で10億円の利用が必要だ。
旅行会社のPTSでの提供となるようだが、こちらも検索したところ該当プランはなかった。直近の飛鳥II「世界一周クルーズ」104日間のKステートルームのAコース(アラビアンリゾート・ドバイゆったり滞在コース)の料金は1人4,810,000円となっているため、2名分ということで9,620,000円程度のツアーとなる。
1永久不滅ポイントの価値としては5円相等のため、100万永久不滅ポイントが962万円程度の商品に交換できると考えると、おトク度が高い商品だろう。
2位:GaGa MILANO TOURBILLON LIMITED EDITION
ここまでは永久不滅ポイントのみだったが、GaGa MILANO TOURBILLON LIMITED EDITIONに交換できるポイントはアメリカン・エキスプレスのメンバーシップ・リワードだ。メンバーシップ・リワード37,540,000ポイントで交換できる商品となる。メンバーシップ・リワードのポイントは100円につき1ポイント付与のため、単純計算で37億5,400万円の利用が必要だ。
GaGa MILANOのサイトでTOURBILLONでの該当商品は無かった。メンバーシップ・リワード576,000ポイントで交換できるGaGa MILANO MANUALE 48MM 5011.05S(Men's) は販売価格が23万円となっていたため、1ポイント=0.4円程度の計算となっているようだ。従って、GaGa MILANO TOURBILLON LIMITED EDITIONは約15,016,000円相当の商品ということになる。
ちなみに、申込期限が2016年1月31日(日)までとなっているため、37,540,000ポイント以上保有している人は早めの交換が必要だ。
1位:プライベートジェットで行くハワイ10日間の旅 4名様分
自宅から最寄りの空港までは専用車が用意され、国際線が利用できれば羽田でも成田でも近い方から出発が可能となる。
ハワイ到着後はVIP対応の入国検査を受けられるようだ。特別な入国審査のため、並ぶ必要もなく、到着後すぐに入国できる事になる。以前、空港会社の方に聞いたことがあるが、通常VIP対応の入国審査を受けるには、航空会社が事前申請するとのことだ。
ハワイ滞在中は専用車と専属ガイドが付き、専属ガイドが日程のアレンジメントを行ってくれる。滞在ホテルはフォーシーズンズ ホテル アンド リゾート等の世界最高ランクのホテルを利用可能だ。
こちらも永久不滅ポイントで交換できる商品で、1,000万ポイントで交換可能となる。1,000万永久不滅ポイントを貯めるには約100億円の利用が必要となる。
ツアーの提供会社はロイヤルロード銀座となり、やはりサイトには該当プランはない。しかし、「プライベートジェットで行くハワイ旅行のお値段」という2005年のAll Aboutの記事があり、ロイヤルロード銀座が提案するモデルコースでは、1人当たり11,100,000円となるようだ。4人分となるため、約44,400,000円のプランということだろう。
永久不滅ポイントが1ポイント=5円相等と考えると、1,000万ポイントは5,000万円分の価値があることになり、10年以上前の記事と考えると、5,000万円程度のツアーを用意してくれるはずだ。
番外編:東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ イル・マニーフィコ・スイート宿泊利用券、東京ディズニーランドホテル ウォルト・ディズニー・スイート宿泊利用券
番外編として紹介したいのが、東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ イル・マニーフィコ・スイート宿泊利用券、東京ディズニーランドホテル ウォルト・ディズニー・スイート宿泊利用券だ。
東京ディズニーランド、東京ディズニーシーにあるホテルの約200平米のスイートルームの宿泊特典となり、2名分のパークチケットとルームサービスでのディナー付きとなる。
どちらもJCBのOki Dokiポイントで交換できる商品となるが12万ポイント必要だ。Oki Dokiポイントの付与は1,000円につき1ポイントとなるため、単純計算で1億2,000万円の利用が必要ということだ。
もちろん、JCB STAR MEMBERSのロイヤルαで70%UP、ポイントの有効期限が5年ということを考えると、もう少し利用金額が下がる事になるが、この特典は2015年12月15日(火)以前から用意されているため、ロイヤルαで60%UP、ポイントの有効期限が2年間の時となる。5位までの無期限ポイントとは違い、計画的にカードの利用をしなければ交換できない商品と考えると、交換が難しい商品といえるだろう。
どちらのスイートルームも料金としては50万円となるため、パークチケットとディナー付きを考えると、55?60万円程度の商品となるだろう。Oki Dokiポイントの価値は5円相当と考えると妥当な金額だ。
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一覧にすると、次のようになる。
順位 | 商品名 | カード利用金額 | 商品金額 |
1位 | プライベートジェットで行くハワイ10日間の旅 4名様分 | 約100億円 | 約5,000万円 |
2位 | GaGa MILANO TOURBILLON LIMITED EDITION | 約37億5,400万円 | 約1,500万円 |
3位 | 飛鳥II「世界一周クルーズ」の旅 2名様分 | 約10億円 | 約962万円 |
4位 | ゴルファーの夢叶えます 「セントアンドリュース」7日間の旅 2名様分 |
約4億円 | 約200万円 |
5位 | 冬のオーロラ夢紀行 「オーロラ観測を楽しむ」8日間の旅 2名様分 |
約3億円 | 約150万円 |
どう考えても用意する必要のない特典とも思われるかもしれないが、実は3位までの特典は該当者がいると聞いたことがある。対象カードを保有している方は、保有ポイント数を確認してみてはいかがだろうか。