ここのところ各自治体がキャッシュレス還元キャンペーンを数多く打ち立てている。自治体独自のシステムを利用する場合もあるが、既存のコード決済企業と組む場合もある。
PayPayで複数区の還元キャンペーンに参加したのち、東京都目黒区の還元キャンペーンで初めてd払いアプリによる還元キャンペーンに参加した。
PayPayに比べ、自治体の還元事業でこれはいいのかというほどの違いを感じた。
今回はライバルアプリとd払いアプリとを比較しながら紹介する。
目黒区初のキャッシュレス決済ポイント還元キャンペーン
筆者は2021年11月に東京都品川区、12月に東京都港区とPayPayを中心に還元キャンペーンの買い物をしていた。東京都目黒区初となる還元キャンペーンは2022年1月14日(金)までとなっていたため年明けに目黒区に赴き買い物をした。
d払いの弱点1 対象店舗が絞り込みづらい
対象店舗についてはd払いのアプリの「つかえるお店」をタップし、「現在地・キーワードから探す」をタップして地図を開き、「お店を応援」フィルタボタンをタップすると、店舗の上部に「○○応援」と描かれたアイコンによって確認できる。
その数が千を超え、地図上では重なりすぎてアイコンがクリックできないためリストアイコンをクリックすると、選択したエリアを離れ、現在地に近い店舗一覧が表示されてしまう。
PayPayは選択したエリア内でリスト検索が出来たため、この機能を利用し事前に調査、絞り込みを行ってから買い物に出かけられたが、d払いでは計画が立てられなかった。
d払いの弱点2 非対象店舗をd払い側が勝手に掲載している
「目黒区応援」とアプリに表示された店舗に入店。キャンペーンについて確認すると、そもそもd払いに対応していない店舗だと言われることが複数あった。
2019年の夏に筆者が体験した問題点が2年半経っても解決していなかった。
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自治体側が対象店舗を提示しないと、何が正しい対象店舗かわからない状態である。
d払いの弱点3 決済時に情報がなく、1ヵ月半後に合計額でしか確認できない
PayPayで決済をした場合は決済した画面でキャンペーンによる還元額が表示され、還元上限額までの金額もすぐに確認できるようになっている。
auPAYの場合はPayPayには劣るが、キャンペーンページから利用明細、還元予定額、還元上限までの金額を確認できる。
しかし、d払いの場合はキャンペーン終了後から1ヵ月以上経ったポイント還元日にならないと一切の確認ができず、さらに合計金額しか表示されないので、具体的にどの店舗が対象だったのか一目ではわからない。
d払いの弱点総括 キャンペーン対象店舗も上限額までの金額も期間中確認不可のため当てずっぽうに利用するしかないシステム
筆者は2日間10時間かけて11回d払いで決済し、合計6,000ポイント弱付与された。そこから全明細の計算を行った結果、11決済全て30%還元されていた。
店頭POP、ポスター掲示の有無に関わらず還元対象であることはわかったが、アプリに表示されている店舗はd払い不可店舗が含まれている。
重ね重ね、最低限自治体側がキャンペーン対象店舗を自治体webページで掲載してもらわないと困るし、還元されるか確認できない状況を強いられると買い物をするのが不安というのがアプリを使い比べての実感だ。
d払いの不明確な環境が改善されない場合、次回以降のキャンペーンでは他社アプリを利用して欲しいというのが目黒区d払いキャンペーンへの評価である。