クレジットカード特集 コラム

「女性向けカード」は減っていく?! 「女性向けカード」自体はそれほどおトクではない

取材で必ず用意されるのが「女性向けのおすすめクレジットカード」だ。様々なメディアでも同じような切り口で記事が書かれており、確かに「女性向け」のカードも存在する。例えば、楽天PINKカードやJCB LINDAなど。JCB CARD Wでもplus Lが発行されており、こちらも女性向けのカードと言えるだろう。

女性向けカードの歴史は古く、三井住友カードが「住友VISAカードアミティエ」を1985年9月に発行している。この背景としては、1985年5月に男女雇用機会均等法が成立し、女性の社会進出が進んだためだろう。

住友VISAカードアミティエの発行

住友VISAカードアミティエの発行

その後「JCB LINDA」が2002年に発行開始。2006年4月にはオリコが「Orihime」を、2013年3月にはジャックスがReader's Cardの女性向けデザイン「Reader's Card Flos(発行終了)」を発行した。2015年5月には「楽天PINKカード」、2017年10月には「JCB CARD W plus L」と、女性を対象としたクレジットカードが発行されてきている。

女性向けクレジットカード(Reader’s Card Flos、楽天PINKカード、JCB CARD W plus L)

女性向けクレジットカード(Reader's Card Flos、楽天PINKカード、JCB CARD W plus L)

女性を対象にしたクレジットカードの場合、女性らしいデザイン(ピンクが多い)になっていたり、女性向け特典が付帯したりする。ただし、通常のカードの付帯特典よりも大幅に追加されているようなカードはなく、大きな違いはデザインだけとなる。

この、女性向けカードを調べているときに気になったことがあった。2019年末時点での「三井住友カード アミティエ」の紹介ページを確認すると「旅行もショッピングもアクティブに楽しむ女性のために」と女性を全面的に押した紹介文となっていた。

2019年末時点での三井住友カード アミティエ

2019年末時点での三井住友カード アミティエ

2020年9月末に確認したところ「旅行保険が充実! ケータイ利用料はポイント2倍」と「女性」の文言が消えており、カード券面もピンクから一般の三井住友カードと同じデザインに切り替わっている。それ以外の特典紹介は従来と全く同じだ。

2020年9月末時点での三井住友カード アミティエ

2020年9月末時点での三井住友カード アミティエ

三井住友カードではダイバーシティを推進しており、「ダイバーシティ&インクルージョン推進理念」として次のように書かれている。

私たちは、「すべての従業員が個性を活かし、一人ひとりが最大限能力を発揮し、付加価値を生むことができる、多様性を強みとする組織への変革」を目指しダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。
ダイバーシティ&インクルージョンの本質は、単に人材の多様化(ダイバーシティ)を目指すだけではなく、一人ひとりの個性や多様な価値観を受け入れ、活かし合うこと(インクルージョン)です。私たちはダイバーシティ&インクルージョンの推進により、働きやすく、働き甲斐のある会社を目指し、お客さまに選ばれ続ける会社でありたいと願っています。
そのために、ダイバーシティ&インクルージョンを重要な経営戦略の一つと位置づけ推進しています。

上記は従業員向けではあるが三井住友カードの企業としてのスタンスのため、カード会員にも影響があるだろう。それが「女性向けカード」として発行された三井住友カード アミティエから「女性」の文言が消えた理由ではないだろうか。中には「女性だけしか入会できないのはおかしい」「女性だけが優遇されるのはいかがなものか」と言うような意見があったのだろう。

個人的には、女性向けや年齢を対象としたカードの発行は問題ないと思っている。そもそも企業はターゲットを絞って商品を開発しているはずで、女性向けカードというのも商品としては間違っていないはずだ。最近は男性をターゲットにしたメンズコスメなどもあり、市場規模も拡大している。

対象を絞ったカードが今後どうなるかわからないが、女性向けと言いつつ、男性でも申し込める状態であれば良いのではないだろうか。そもそも、「女性向け」と謳っているようなクレジットカードも以前から男性でも入会することができた。どうしても入会したいのであれば申し込めば良い。

なお、筆者が女性向けカードとして紹介しているのは、あまり特典がおトクではない「女性向け」カードは紹介しておらず、時短に繋がるカードや女性が利用するような特典が豊富なカードを紹介するようにしている。

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菊地崇仁

菊地崇仁

1998年に法政大学工学部を卒業後、同年日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。社内システムの開発、Lモードの料金システム開発、フレッツ網の機器検証等に携わり2002年に退社。同年、友人と共に起業し、システムの設計・開発・運用を行う。2006年、ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年3月代表取締役に就任。ポイント探検倶楽部に掲載されているポイントは約230種類。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られる。 三児の父であり家計のやりくりをすべて担当。ポイントのみならず、クレジットカードや保険なども守備範囲で、近年は投資にも挑戦している。 45枚のクレジットカードを保有し、約70万円の年会費を支払っている。一般カードからプラチナカード等のプレミアムカードを実際に保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。すべてのカードを利用し、おトクな使い方、おすすめの使い方を日々研究中だ。

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