進化している東京の観光バス
東京観光で有名なのは黄色い「はとバス」や赤い「SKY BUS」だ。屋根なしのオープンバスでゆっくりと景色を楽しむことができる。様々なルートが設定されているため、一度の利用だけでなく何度も楽しむことが可能だ。
東京の観光バスで新しいタイプのサービスが誕生している。移動ソリューションを提供するWILLERが2018年10月5日(金)から「東京レストランバス」を開始し、フレンチを楽しみながら東京観光が可能だ。
WILLERのレストランバスとは?
WILLERは、2016年より各地域の魅力を伝えるために新潟、北海道、沖縄などの観光地でレストランバスを期間限定で運行してきた。
この、レストランバスの通年運行を初めて開始したのが京都となり、2018年8月3日(金)から運行を開始している。レストランバスでは、京会席を楽しみながら京都観光できる。ランチプランとディナープランがあり、京都駅八条口から出発し、京都御苑や北野天満宮、嵐山(自由散策)などの観光名所をバスの中から見学可能だ。
東京では10月5日(金)からレストランバスを開始し、フレンチを楽しみながら日比谷を出発し、皇居、国会議事堂、東京タワー、レインボーブリッジ、アクアシティお台場(自由散策)、東京駅などを見学できる。京都と同じようにランチプランとディナープランが用意されているが、12月1日(土)からはフレンチだけでなく、和食のコースを提供する2台目の東京レストランバスの運行も開始する。
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レストランバスのWILLERにアメリカン・エキスプレスのブランドデザインを施した特別車両が登場
移動ソリューションを提供するWILLERは、2018年12月1日(土)より、和食のコースを提供する2台目の「東京レストランバス」の運行を開始すると発表した。 WILLERは、京都でレストランバスを運行 ...
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なお、和食のコース運行開始に合わせて、アメリカン・エキスプレスのブランドデザインを施した特別な車両が2019年3月31日(日)まで期間限定で運行する予定だ。
対象のアメックス提示で1ドリンク無料
なぜ、アメリカン・エキスプレスのラッピングバスなのだろうか。WILLERのレストランバスでは、アメリカン・エキスプレスの対象カードを保有している会員の場合、乗車時のカード提示で、カード所有者と同伴者1名が1ドリンク無料となるサービスを実施している。
対象カードは、アメリカン・エキスプレス・カード、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード、プラチナ・カード、センチュリオン・カードとなり、それ以外のカードは対象外だ。
東京レストランバスの設備は?
1階は厨房と化粧室、2階が席となる。厨房は外からも見えるようになっている。火は使わずに、電気を使う調理器具が使われている。
続いて2階に行く。階段は狭く、筆者も頭をぶつけた。ぶつけても痛くはないのだが、気をつけた方が良いだろう。4名テーブルが5卓、3名テーブルが1卓、2名テーブルが1卓の合計7卓あり、25名乗車できる。
写真を見てもわかるとおり、天井には荷物を置くスペースがない。座席と座席の背もたれの間が荷物置き場になっているので、足下が狭いと感じた場合は背もたれの後ろに荷物を置こう。
テーブルの前には、丸い穴がいくつかある。これはドリンクホルダーで、バスが揺れてもドリンクがこぼれないようになっている。なお、穴以外のスリットもあり、何かと思っていたが、こちらはワイングラスなどを立てるためのドリンクホルダーだった。
また、座席の壁にはコンセントが用意されている。写真を撮り過ぎて、スマートフォンのバッテリーがなくなりそうになった時などは、充電もできて便利だろう。
屋根は開閉式(アナログ)となっており、寒い日や雨の日は閉め、天気の良い日は開けて運行する。なお、東京レストランバスでは高速道路も通過するが、屋根を開けたままでも通れるとのこと。
東京レストランバスで東京観光してみた
今回は、東京レストランバスのアメックスデザインバスを一足先に乗車してきたので紹介したい。
まず、東京ミッドタウン日比谷から出発するが、特にバス乗り場のような場所はない。案内も「東京ミッドタウン日比谷の日比谷通り」としか書かれていないため、集合場所がよくわからない。日比谷駅のA11出口を出て、日比谷通り沿いに進んだところあたりにバスが到着するようだ。
集合場所のあたりに「WILLER」マークのバスが来た。後ろの方に「AMERICAN EXPRESS」のロゴもある。
地図のマーカーがある所に停車した。この辺りは駐車している車も多いため、毎回同じ場所に停車できるのかはわからない。
座席について、ドリンクメニューを見ると、ビールやスパークリングワイン、日本酒などのアルコール飲料、ウーロン茶、オレンジジュース、ジンジャエールなどのソフトドリンクなどを注文できる。ドリンクは現金またはクレジットカードでの支払いが可能だ。コース料理は予約時の事前決済となる。クレジットカードはVisa、Mastercard、JCB、American Expressが利用でき、交通系ICカード払いの選択も可能だ。
テーブルには、先付け・口取りとして、大葉刻みやイクラ、わさびなどが乗った胡麻豆腐、小松菜とじゃこの佃和え、海老芝煮、合鴨ロースなどが用意されている。
バスが出発し、日比谷公園を通り、皇居内堀を周遊する。やはりバスなのでお皿がカタカタなっている。続いて国会議事堂を通り過ぎる。
車窓からだけでなく、天井がオープンしていると、屋根の部分から国会議事堂を見ることもできる。
次のスポットまでに茶碗蒸しが登場。バスの中だが、温かい料理を楽しめるのがレストランバスの魅力だろう。
茶碗蒸しを食べながら見えてくるのが東京タワーだ。最初はビルとビルの間から少しずつ見えてくるが、増上寺のあたりで東京タワーをきれいに見ることができる。
焼き物として鯛炙り。こちらは江戸味噌だれが使われている。メニューはどれも東京の食材が利用されているのも特徴だ。
東京タワーの真下を通る。屋根が空いている状態だと、大迫力の東京タワーを見ることができる。
東京タワーを通過すると、首都高速でレインボーブリッジを通過し、お台場方面に。アクアシティお台場で30分程度の休憩がある。レインボーブリッジ全体を見ることが可能だ。
お台場からを出るときには、深川飯とべったら漬けが用意される。ディナーの場合は穴子ご飯になるようだ。
話題の豊洲市場を通過。豊洲市場を通過後には銀座方面に移動するため築地市場跡も見ることができる。
豊洲市場を通過する頃に用意されたのが清し汁だ。清し汁は揺れるバスでもこぼれにくいように葛粉が使われているとのこと。
基本的な食事はこれで終了となり、晴海方面から歌舞伎座、築地本願寺、銀座と通過し、最後にデザートが用意される。
東京駅を通過して日比谷に戻るが、有楽町のあたりは鉄道高架下を通過する。アクション映画だったら飛びつくだろうなと思うくらい距離が近い。
2階建てバスから見ると、信号や道路標識が近かったり、いつもと違った風景を楽しむことが可能だ。
元の場所に到着して東京観光が終了する。ランチの場合は約2時間30分、ディナーの場合は約3時間となる。
東京レストランバスを予約するには?
WILLERのwebサイトから「ヨーロピアンメニュー」か「和モダンメニュー」でランチコースかディナーコースを選択する。
ランチコースが7,800~9,800円で、ディナーコースは10,800円~12,800円となる。例えば、ヨーロピアンメニューのディナーコースを11月13日(火)時点で確認すると、既に×印も多い。
年末年始などは早めに予約した方が良いだろう。
なお、上の方でも書いたが、当日はアメリカン・エキスプレス・カード、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード、プラチナ・カード、センチュリオン・カードを保有している場合は、乗車時に提示するだけでカード会員と同伴者1名の1ドリンク無料となる。