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「Rポイントカード」を使うと、意外なメリットも

2014年5月14日

2014年10月から開始されると言われている、楽天の共通ポイントサービス「Rポイントカード」。加盟店も発表され、13,400店舗で利用可能となった。2013年7月にYahoo!ポイントが廃止され、Tポイントに統合。2015年夏頃には、リクルートポイントとPontaポイントが統合と、共通ポイント業界の動きが活発になっている。「Tポイント vs Pontaポイント vs 楽天スーパーポイント」とポイント業界の三国志といったところだろうか。

それぞれの加入者数、加盟店数、ポイント等を比較すると、以下の通りだ。加盟店数で考えると、魏:Tカード、呉:Pontaカード、蜀:Rポイントカードとなるが、筆者の勝手なイメージでは、魏:Rポイントカード、呉:Tカード、蜀:Pontaカードだ。

Tカード Pontaカード Rポイントカード
加入者数(カード保有者数) 4,811万人 6,252万人 ──
利用可能店舗数 68,734店 22,500店 13,400店
ポイント Tポイント Pontaポイント 楽天スーパーポイント
ポイント付与 100円または200円につき1p 100円または200円につき1p ──
ポイントの価値 1円 1円 1円
貯まる場所 コンビニ ファミリーマート
スリーエフ
ローソン サークルKサンクス
ポプラ
ガソリンスタンド ENEOS 昭和シェル石油 出光
オンラインモール Yahoo!ショッピング ポンパレモール 楽天市場
外食 ガスト
バーミヤン
夢庵
ジョナサン
牛角
ロッテリア
ドトール
エクセルシオールカフェ 等
ケンタッキーフライドチキン
大戸屋
ピザハット
和民 等
ミスタードーナツ
プロント 等
スーパー・百貨店 マルエツ 等 LIFE 大丸
松坂屋

これらのサービス自体を比較しても、それほど違いは無い。取材時には「利用者はどのポイントカードを持てば良いですか?」と質問を受けることが多いが、これらは年会費無料で、提示するだけでポイントが貯まるポイントカードのため、メインカードを決める必要はない。3枚持って使い分ければ良いだろう。

また、これらのポイントは、ポイントの加算・減算があると有効期限が延長される。カードを提示さえしていればポイントが失効することはない。さらに、最近ではショッピングモールでも利用できるようになってきている。1ポイント単位で使えて、確実に使えるポイントなのだ。

サービスとしては横並び。しかし、「Rポイントカード」には、地味におトクなサービスがある。楽天には会員ランクがあるのをご存知だろうか? 過去6ヶ月間で貯めたポイント数、獲得回数に応じてランクが決まる仕組みとなっている。

会員ランク 条件
過去6ヶ月で
獲得したポイント数
過去6ヶ月で
獲得したポイント回数
楽天カード保有
ダイヤモンド 4,000ポイント以上 30回以上 必須
プラチナ 2,000ポイント以上 15回以上 不要
ゴールド 700ポイント以上 7回以上 不要
シルバー 200ポイント以上 2回以上 不要
レギュラー 200ポイント未満 2回未満 不要

これらの条件は全て「かつ」となっている。例えば、ダイヤモンドの場合は、過去6ヶ月に4,000ポイント以上獲得し、かつ30回以上ポイントを獲得し、さらに楽天カードを保有していなければならない。

楽天の会員ランクは知っているが、メリットを知らない人も多いため、会員ランクで変わるポイントについて説明したい。会員ランクに応じて無料で獲得できるポイントが2つある。毎月の福引ボーナス誕生日月のポイントだ。

楽天市場 ボーナスポイント福引毎月送らてくる「ポイント明細メール」のボーナスポイント福引のバナーをクリックすると、ボーナスポイント福引の画面になり、ポイントを獲得することができる。また、誕生日月には「会員ニュース」を受信していると会員ランクに応じてポイントを獲得することが可能だ。楽天のメールは非常に多いため、見ないで削除している方も多いと思うが、このメールだけは確認することをおすすめする。

それぞれのランクで獲得できるポイントは以下の通りとなる。

会員ランク 毎月のボーナス福引 誕生日月ポイント
ダイヤモンド 最大50,000ポイント
外れても70ポイント
700ポイント
プラチナ 最大50,000ポイント
外れても50ポイント
500ポイント
ゴールド 最大50,000ポイント
外れても30ポイント
300ポイント
シルバー 100ポイント
レギュラー

シルバーと、プラチナでは、年間獲得ポイントの差が1,000ポイント(=1,000円)となる。会員ランクをキープするには同様の条件をずっとクリアしなければならない。例えばプラチナランクをクリアするには1ヶ月に3回程度、楽天市場や楽天ブックスでの買い物が必要だろう。楽天グループをよく使っている人であればクリア可能な数字だが、1ヶ月に1回程度の利用者の場合はゴールドランクかシルバーランク止まりとなる。

しかし、「Rポイントカード」を日々の買い物時に提示すれば、獲得するポイント数も、ポイント獲得回数も大幅に増えるだろう。シルバーランク止まりだった利用者もプラチナランクの到達・キープも可能となる。ボーナスポイント福引や誕生日月のポイントは期間限定のポイントとなるが、年間で1,000円程度のポイントを獲得できるのは大きい。1,000ポイントは楽天カードを10万円使った時に獲得できるポイントと同じだ。「Rポイントカード」の利用でプラチナ会員が近づく・キープしやすくなるのは意外と大きなメリットとなる。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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