コラム 共通ポイント

Amazon Goの登場でポイントカードはどうなる?

2016年12月5日(月)にAmazon.comが「Amazon Go」を発表した。文字で説明するより、動画を見たほうが早いので動画を見て欲しい。

店舗で最初にスマートフォンをゲートにかざす。その後、店舗で商品を買い物袋に入れゲートを通るだけ。レジに並ばずに買物が可能となる。店舗で万引きもなくなるだろう。

アメリカでは2017年にシアトルで1号店がオープンするという。しかし、日本で運用されるのはまだまだ先になるだろう。まず、日本での現金決済率が74%(2012年時点)と高すぎる。ただし、プリペイドカードまたはデビットカードが普及することで解消される可能性もある。2020年には東京五輪もあるため、クレジットカードやプリペイドカードが利用できる店舗も増えていくはずだ。

次に、動画を見る限りでは、ゲートを通った後にレシートが送られるが、レシートを見て「ちょっと高いな」と思う場合もあるだろう。通常のレジの場合は、合計金額を見て「じゃあ、これを買うのをやめよう」という事ができるが、現時点でのAmazon Goでこれができるのかが疑問だ。商品の合計金額がゲート前で分かる、またはリアルタイムにスマホで確認できると良いのではないだろうか。

日本ではまだまだ導入は先になるだろうが、開始すればすぐにでも使ってみたいサービスであることは間違いない。

ここで日本のポイントカードがどうなるのかを考えてみた。

日本の場合はゲートでかざすのがポイントカードになるかもしれない。スマートフォンに表示されたポイントカードのバーコードをゲートにタッチ。買物後は自動的にポイントが付与される。さらに、関連付けられたクレジットカードで引き落とされるという仕組みとなる。

店内での買物情報を処理するのが一番難しいだろうが、ポイントカードと決済だけを考えると比較的簡単に開発できるのは楽天ではないだろうか。楽天ポイントカードはアプリ対応、さらに、楽天ペイが開始し、スマートフォンだけで購入することが可能だ。もし、店内のユーザーに割引クーポンを送るなどの機能を付けるのであれば、楽天チェックの技術が使える。

共通ポイントが参入できていない業種はスーパーマーケット。Amazon Goの機能とポイントカード機能を一括して導入できればスーパーマーケットも攻略できるかもしれない。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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