2015年12月、ドコモの共通ポイントカード「dポイントカード」が登場した。一番の驚きはその加盟店。コンビニエンスストアのローソンでdポイントカードが使えるようになった事だ。
共通ポイントカードの運営会社は、加盟店と排他契約を結んでいたはずだ。つまり、Pontaと提携していたローソンは、他の共通ポイントとの契約はできないということになる。それが、Pontaと契約しつつdポイントと提携したのだから業界では大きな話題となった。なぜローソンがPontaと提携しつつdポイントを導入したのかは「Ponta正念場(上) ?ローソンでPontaカード、dポイントカード、Rポイントカードが利用可能に?」を参照して欲しい。
先日、楽天ポイントカードを導入しているジョーシンがdポイントカードも導入すると発表があった。ジョーシンもローソンと同じように、消費者が楽天ポイントカードかdポイントカードかを選択できるようになるということだ。
しかし、ポイントカードが選択制になった場合、ポイントカードによって獲得できるポイント数が変わることはない。例えば、ローソンでdポイントカードを提示した場合とPontaカードを提示した場合で消費者が獲得できるポイントは同じとなる。ジョーシンでも同様だ。
Pontaカード | dポイントカード | 楽天ポイントカード | |
ローソン | 100円(税抜)につき1ポイント | 100円(税抜)につき1ポイント | ─ |
ジョーシン | ─ | 200円(税抜)につき1ポイント | 200円(税抜)につき1ポイント |
獲得できるポイント数が変わらないのであれば、消費者はどちらのカードを出せばよいだろうか? 基本的にどちらでも好きな方のカードを出せば良い。ただし、他の店舗でポイントが使いやすかったり・貯まりやすかったりする、または、ポイントカード単体ではなく、その他のツールも含めておトクになれば、出すポイントカードを変えるべきだろう。
例えば、ローソンやノジマではdカードで決済すると、請求時に3%OFFになる特典がある。dカードにはdポイントカード機能が付いているため、わざわざPontaカードを提示して、dカード決済する必要はない。
また、ジョーシンの場合は、楽天ポイントカードの加盟店だけでなく楽天チェックの加盟店でもある。楽天ポイントカードの利用者は楽天ポイントカードアプリを起動してバーコードを提示。先日から利用できるようになった楽天ポイントカードのアプリで楽天チェックを起動しチェックイン。このチェックイン分の10ポイントがdポイントカード提示よりもおトクになる。
ポイントカード単体で見ると、全く同じ条件にもかかわらず、クレジットカード、チェックインツール等を組み合わせることでおトク度が変わってくる。共通ポイントの選択制が増えてくると、どちらを貯めるかを考えるのは難しくなるが、消費者にとっては今以上におトクになる事が増えるだろう。このコラムでも、ポイントカードの選択制が導入された場合、クレジットカードやポイントカードなどの最適な組み合わせを紹介していく予定のため、定期的に情報収集して欲しい。