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長距離フライトこそ、ビジネスクラス特典航空券をおさえたい! エコノミークラスとビジネスクラスの違いとは?

2016年4月11日

筆者の個人的な見解であるが「マイルは貯めるよりも使う方が難しい」と思う。

もちろん、マイルの使い道には数多くの選択肢があるが、本当に有効に使えたと感じるのは、ビジネスクラスやファーストクラスの特典航空券を利用して遠方の旅行が出来た時である。

筆者は2016年3月に、カタール航空のビジネスクラス特典航空券で南米を旅行した。その時の経験を元に、詳細を以下に記してみたい。

まず、カタール航空はワンワールドに加盟しているので、JALのマイルを使用した。往路:羽田⇒ドーハ(乗継)⇒ブエノスアイレス、復路:ブエノスアイレス⇒ドーハ(乗継)⇒成田という経路で、往復ともドーハでの乗継が必要となり、乗継時間を含む往路、復路それぞれの所要時間は約30時間である。

一人あたりの必要マイル(JALマイル)は160,000マイルで、今回は二人での旅行のため320,000マイルを使用した。

JAL提携会社特典航空券は、搭乗日の330日前から予約可能であるが、筆者がJALに予約の電話を入れたのは、ほぼ330日前である。今回の場合は、往路/復路ともに1回乗継があるため、合計4便の席を抑える必要がある。上記カタール航空のフライトは、ビジネスクラスとエコノミークラスの2クラスで、ビジネスクラス席は40席ほどしかないため、各便2席を抑えるというのは、かなり至難の業である。

実際、330日前に電話を入れた時も、前後の日にちでは席を確保できず、空席があったのは、ピンポイントでの日程だった。

この経路の航空券の価格は80万円前後であるため、80万円÷16万マイル=5円と、1マイルあたり5円の価値を生み出した事になる。

さて、カタール航空のフライトがどのようなものであったか、以下に、筆者の体験を具体的に記述しておく。

ドーハの「ハマド国際空港」のカタール航空VIPラウンジまず、羽田、ドーハ、ブエノスアイレスの何れの空港においても、VIPラウンジを使用する事が出来た。「ビジネスクラスだから当たり前」と思う人も多いかも知れないが、2013年にエミレーツ航空を利用した時は、「特典航空券の場合は、ビジネスクラスでもラウンジは利用出来ません」と、ドバイのVIPラウンジは利用出来なかった。

機材は、往路の羽田⇒ドーハのみが最新の「ボーイング787-8」で、その他は全て「ボーイング777-200」であった。

「ボーイング787-8」は、カタール航空の中でも最新機材のひとつで、ビジネスクラスシートは、座席が斜めに配置される「ヘリンボーン」と呼ばれるスタイルで、1-2-1の横4席、全席合わせても22席しかない。

全てのシートが通路に面しており、トイレに行く際などに隣りの乗客を気にすることもない。就寝時にはもちろんフルフラットにすることが出来る。

「ボーイング777-200」は、2-2-2の横6席のオーソドックスなスタイル「ボーイング777-200」は、2-2-2の横6席のオーソドックスなスタイルで、シートピッチは約2メートルとゆったりしている。こちらも就寝時にはフルフラットに出来る。

全てのフライトに共通していた事だが、ビジネスクラスの場合は、搭乗の際に食事メニューが配られ、食べたい品を、好きなタイミングで注文できる。往路の羽田、復路のブエノスアイレスの離陸時間は何れも深夜なので、これは大変ありがたいサービスである。

睡眠から目覚めたタイミングでオーダーしても良いし、事前に時間を指定しておけば、調理の時間を待つこともなく、すぐに食事を開始する事もできる。

ビジネスクラスのアメニティアメニティは、ジュルジュ・アルマーニのポーチ入りで配られた。同じ黒色のポーチだが、男性用と女性用で微妙にデザインが異なっていた。中身は、ローション、アイマスク、耳栓、靴下などの一般的なものであった。

また、就寝時に着替えるためのナイトウエアも提供された。スーツ姿で搭乗しているビジネスマンらは、すぐに着替えておられたようだ。

機内エンターテインメントもメニューが豊富だったが、残念なのは、日本語の吹き替えもしくは字幕のある映画が少ない事であった。帰路の途中には、日本語の映画は見つくしてしまった。

実は今回、筆者は羽田を発つ前、体調があまり芳しくなかった。羽田離陸直後には食事をせず、直ぐに睡眠に入り、ドーハ着陸直前に軽くいただいた。ドーハからのフライトでも、出来るだけ眠るように心がけたところ、ブエノスアイレス到着時にはすっかり体調が回復していた。「エコノミークラスだったら?」と想像すると、ちょっと怖いものがあった。

今回、羽田からドーハまでのフライトに、約1時間の遅れが生じた。ドーハでの乗り継ぎ時間は、当初1時間50分の予定だったが、この遅れにより50分ほどの時間で乗り継がなければならなかった。ドーハのミニマムコネクト(国際線⇒国際線の最低乗継時間)は、45分に設定されており、ほぼそれに等しい時間しか残っていなかったが、一番早く飛行機を降り、乗継のセキュリティゲートまで駆け足で行くことにより、何とか無事に乗り継ぐことが出来た。

ドーハのハマド国際空港の利用者は、ほとんどが乗り継ぎ客で「時として乗継のセキュリティチェックに長蛇の列が出来る事がある」と聞いていた。「もしエコノミークラスの最後方の座席だったら?」と想像すると、こちらもちょっと怖いものがあった。

今回は、筆者の実体験に基づく、カタール航空での南米旅行について記したが、やはり、「長時間のフライト」「乗継のあるフライト」などの場合、ビジネスクラスを利用するメリットは大きいと感じた。

前述した1マイルあたりの価値も含め考えると、「最高のマイルの使い方」は、やはり「上級クラスを利用した長距離フライト」だと思う。

南米やアフリカなど、ロングフライトを乗り継いで行く旅先は、上級マイラーになる事によって近づいてくるのではなかろうか。

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diegosuarez

これまでに、南極を除く世界6大陸、40か国以上を訪問。マイルは旅を快適にする手段と心得、国内線や近距離の国際線はチケットを購入しマイルを貯め、長距離ビジネスクラスの特典航空券取得を目標としています。JAL、ANAのマイルを効率的に貯めるためには、クレジットカードの会費など、ある程度の出費は厭いません。年間、旅にかける費用はかなりの額になるので、それらのコストは旅の費用の一部と考えています。海外旅行の際は、航空会社、使用機材に至るまでこだわる、航空マニアでもあります。

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