国主導から、経済圏主導へ
5年前のポイ活を思い出すと、いまとはずいぶん景色が違っていたことに気づく。
当時のポイ活を一言で表すなら、“国”主導のポイ活だった。
2019年10月の消費税増税にあわせて始まった「キャッシュレス・消費者還元事業」。
中小店舗で最大5%、フランチャイズでも2%の還元が受けられ、支払い方法をキャッシュレスにするだけで“戻ってくる”仕組みだった。
この時点で、ポイ活はすでに一部の人のものではなくなっていた。
「キャッシュレスで払えばおトク」という感覚が、広く一般に浸透したタイミングでもある。
その流れを引き継ぐ形で始まったのが、マイナポイントだ。
マイナンバーカードとキャッシュレス決済をひも付けることで、最大5000円相当のポイントが付与される。
ここでも主役は国であり、ポイ活は用意された制度をどう使い切るかという性格が強かった。
コード決済が一気に広がった「全盛期」
この“国”主導の施策に、民間が乗らないはずがない。
PayPay、楽天ペイ、d払い、LINE Payなどのコード決済は、国のキャンペーンにあわせて大型還元を次々と打ち出した。
結果として、2020年前後は「コード決済全盛期」と言っていい時代だった。
今月はどの決済が20%還元か。
上限はいくらか。
抽選か、確定か。
ポイ活は、期間と条件を追いかけるイベント型の消費行動になっていた。
5年前のポイ活は、派手で、分かりやすく、一気にトクをした実感が残りやすい。
そして今、ポイ活の主役は変わった
一方、最近のポイ活は様相がまったく異なる。
“国”が前面に出るキャンペーンは減り、その代わりに目立つのは、経済圏同士の覇権争いだ。
どの決済が何%還元か、ではなく、どの経済圏に生活を寄せるか。
クレジットカード、スマホ決済、銀行、ポイント、ケータイキャリア、証券、オンラインショッピング。
それらをまとめて使うことで得をする設計が、各社から提示されるようになった。
5年前は、「今月はどれで払うか」を考えるポイ活だった。
いまは、「どの経済圏を使うか」を考えるポイ活に変わっている。