「PayPayクレジット」と「PayPayカード」の違いを理解しているだろうか。
PayPayカードは、2021年12月1日(水)より募集を開始したクレジットカードである。Visa、Mastercard、JCBのブランドから選択でき、年会費は無料、どこで使っても1%のPayPayポイントを獲得できる。Yahoo!ショッピングやLOHACOでは毎日ポイント3%還元だ。
一方のPayPayクレジットは、「PayPayあと払い」として2022年2月1日(火)にデビューした。PayPayアプリのミニアプリ「PayPayあと払い」を申し込むと、PayPay残高にチャージせずにあと払いできるサービスであり、審査完了後にはPayPayカードのバーチャルカードが発行され、即時利用できる。希望すればプラスチック製のPayPayカードも発行可能だ。
2023年8月1日(火)からは、アプリ上での名称が変更され、「PayPayあと払い」のミニアプリ表示名は「PayPayカード」に、支払い方法の表示は「PayPayあと払い」から「PayPayクレジット」となった。
現在は新しくPayPayクレジットを申し込むと、バーチャルカードが即時発行され、プラスチック製のPayPayカードも自動的に1週間程度で郵送されるようになっている。
まとめると、「PayPayアプリのコード決済におけるあと払い機能」がPayPayクレジット、物理カード本体がPayPayカードと整理すると分かりやすい。
そう聞くと、PayPayクレジットとPayPayカードは同じではないかと思われるが、実際にはPayPayカードはPayPayアプリを使わなくても利用できる。
PayPayカードをwebサイトから申し込む場合、PayPayアカウントは不要でYahoo! JAPAN IDのみで申し込みできる。そのため、PayPayアプリにひも付けなくても、Visa・Mastercard・JCBブランドが使える店舗であればPayPayカードを利用可能だ。カード番号もPayPayカードの「会員メニュー」から確認できるため、PayPayアプリを使っていなくてもクレジットカードとして利用できる。
たまったPayPayポイントは、PayPayアプリにひも付けていない場合はYahoo! JAPAN IDに付与されるため、Yahoo!ショッピングやLOHACOなどYahoo!関連サービスで利用できる。PayPayカードをPayPayアプリにひも付けた場合は、コード決済などPayPay加盟店でも利用できるようになる。
PayPayカードをPayPayアプリとひも付けて使わない理由はないが、ひも付けなくても使える仕組みになっているのは、旧Yahoo! JAPANカードからの切り替えが背景にあると考えられる。
旧Yahoo! JAPANカードは2015年4月に発行開始されており、PayPayが開始した2018年10月よりも古い。PayPayカードの申し込みにPayPayアカウントが必須ではなく、Yahoo! JAPAN IDでの申し込みが基本となっているのはこのためだろう。
整理すると、
- PayPayクレジット … PayPayアプリのコード決済におけるあと払い機能。PayPayアカウント(アプリのみ)で申し込み
- PayPayカード … クレジットカード本体。PayPayアカウント(アプリの場合)、またはYahoo! JAPAN ID(webの場合)で申し込み
今後PayPayアプリでの他社クレジットカード(三井住友カードを除く)利用が制限される方針が示されているため、PayPayを使うならPayPayカードを持っておくのが実用的といえるだろう。
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