2025年3月末でPINバイパスが廃止される。PINバイパス廃止とは、現在は「クレカの暗証番号がわからないので、サインで決済したい」と言うことができるのだが、この運用ができなくなる事だ。
カードを決済端末に差し込んで、暗証番号を入力しなければ決済できなくなり、多くのカード会社でもメールや通知などで案内がある。
日本クレジット協会のwebサイトでも「2025年4月より原則として暗証番号の入力が無い場合、ICクレジットカードはご利用できません」の啓発ツールが掲載されている。
ここで重要なのが原則としてだ。
では、どんなときに暗証番号の入力が必要ないのか。タッチ決済する場合は暗証番号の入力は必要ない。コンビニなどでもタッチ決済で支払うと暗証番号を入力せずに決済が完了する。
タッチ決済は一定金額以内に利用する手段だが、高額決済時でタッチ決済を利用できる店舗もある。以前、3万円程度の支払い時にタッチ決済を利用したところ、追加でサインを求められた。
このオペレーションが、2025年4月以降、一定金額以上の場合は暗証番号決済のみのオペレーションに切り替わるのであれば、PINバイパス廃止により不正利用は減少する。
しかし、店舗によっては2025年4月以降のオペレーションはこれまで通りとなる場合もあるようだ。例えば、楽天ペイ(実店舗決済)のPINバイパス廃止後のオペレーションを見ると、以下のように書かれている。
1万円を超えた金額をタッチ決済で利用した場合は、これまで通りサインでの決済になる。
さらに、サインについては2025年4月以降加盟店側の取得任意となり、タッチ決済時にサインを求めなくても良い事になる。
なぜ、タッチ決済の上限を超える支払いの時は暗証番号入力での決済しか使えないような仕様になっていないのかがわからないが、不正利用を減少させるのであれば、もう少し厳格な対応を行っても良いのではないだろうか。
2025年3月18日(火)15時更新
「タッチ決済でのサインについては、加盟店側の任意であり、利用者側の任意ではない」と指摘があり、指摘通りのため記事を修正しました。