郵便局に行くだけでポイントがたまる「ゆうゆうポイント」とは? どのくらいのポイントがたまる?(菊地崇仁)

コラム

郵便局に行くだけでポイントがたまる「ゆうゆうポイント」とは? どのくらいのポイントがたまる?(菊地崇仁)

2024年11月18日から開始する日本郵政のポイントサービス「ゆうゆうポイント」。11月15日にメディア説明会があり筆者も参加してきた。

現在、郵便局を利用している方向けのポイントサービスとなり、新規のお客さんを増やすと言う目的でもなさそうだ。

気になるのは、ポイントのたまり方だ。どのくらいのポイントがたまるのか。

11月18日の開始時点では来店(来局)ポイントのみ。来局し、郵便局アプリでQRコードを読み取ると「ゆうゆうポイント」がたまる。

郵便局の窓口に設置予定のQRコードを読み取る

郵便局の窓口に設置予定のQRコードを読み取る

たまるポイントは1日1ポイントのみ。物販などでポイントがたまるようになるのは2025年春以降となる。

来局ポイントが1日1ポイントたまる

来局ポイントが1日1ポイントたまる

1ポイントの価値は1円相当のため、1日1ポイントがマックスだ。

窓口に設置となるため、読み取る事ができる時間帯も限られる。毎日郵便局に行ったとしても毎月20ポイント程度しかためられない。

毎日郵便局に行くことはほとんどなく、筆者の場合、1か月1~2回程度あれば良い方だ。従って、1か月にためられるポイントは1~2ポイント程度となる。

交換できる商品は、抽選以外で見ていくと、50ポイントで「ラウンドコンテナ」、200ポイントで「木製カッティングボード」、300ポイントで「ゆらゆらタンブラー(2個セット)」、400ポイントで「茶碗・箸ペアセット」、800ポイントで「ブランケット」などが用意される。

(左上)木製カッティングボード、(真ん中上)ゆらゆらタンブラー(2個セット)、(左下)ラウンドコンテナ、(真ん中下)茶碗・箸ペアセット、(右下)ブランケット

(左上)木製カッティングボード、(真ん中上)ゆらゆらタンブラー(2個セット)、(左下)ラウンドコンテナ、(真ん中下)茶碗・箸ペアセット、(右下)ブランケット

来局ポイントだけでは、これらの商品に交換できるまで、何十年もかかってしまう。

メディア説明会でのポイントシミュレーションでは、2025年3月末までに獲得できるポイント数として、210~2440ポイントと紹介された。

メディア説明会の資料より

メディア説明会の資料より

200ポイント獲得できれば「木製カッティングボード」に交換する事ができる。

理論的には2025年3月末までに月1~2回来局で10ポイント程度となるはずだ。なぜ210ポイントもたまるのか。

これは、キャンペーンポイントを考慮した数字となる。

2024年11月~2025年3月には、来局で毎月1000万ポイントの山分けキャンペーンを実施。今回公開していないキャンペーンなども含まれているようで、アプリダウンロード数などから計算すると、210ポイント程度になるとの予想だ。

2025年春以降、ゆうパック送付やふるさと小包の購入などでポイントがたまるようになるため、その期間は来局ポイントだけだとほとんどポイントがたまらないため、キャンペーンでつなぐという方針だろう。

ゆうちょPayポイントなどとも連携すれば、もっとポイントがたまりやすくなり、交換しやすくなる。こちらは検討はしているようだ。

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また、速達・簡易書留などを受け取った時に、郵便局員が提示するQRコードを読み取るなどでもポイントがたまると、もう少しポイントがたまりやすくなるのではないか。ただ、読み取る時間は、配達員に待ってもらう必要があり、これを実装するのは少し考える必要がある。

定期的にたまるポイントがないと、なかなかたまらず、結果としてポイントをためなくなると言う事になる可能性もあり、ポイントがたまるシーンを増やすか、キャンペーンを続けるしかない。なかなか「ゆうゆうポイント」を普及させるのは大変だろう。

生存確認や振り込め詐欺の注意喚起のため、高齢者の来局はポイントをアップするなど、「おトク」だけでなく、地域に根ざしたポイントとして活用するなど、通常のポイントとは違った意味合いを持たせた方が日本郵政らしいポイントサービスになるのではないか。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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