iOS 17以降でApple Payに登録できる枚数が大幅に増えた? 上限まで登録してみた!(菊地崇仁)

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iOS 17以降でApple Payに登録できる枚数が大幅に増えた? 上限まで登録してみた!(菊地崇仁)

iOS 15以降でApple Payに登録できる枚数が16枚まで増えている。

iOS 15以降でApple Payに登録できる枚数が16枚に?! 4枚増えて便利に!
iOS 15以降でApple Payに登録できる枚数が16枚に?! 4枚増えて便利に!

先日、TOYOTA WalletでQUICPayサービスが開始したことで、Apple PayにTOYOTA WalletのQUICPayを設定した。 設定してから気がついたのだが、TOYOTA Wal ...

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2023年9月19日からiOS 17配信され、全く気がついていなかったのだがApple Payの登録枚数が大幅に増えていたことが判明。

最初に登録していたクレカは「JCBザ・クラス」「ダイナースクラブ プレミアムカード」「ANA VISAプラチナ スーパーフライヤーズ プレミアムカード」「プラチナ・カード」「Oliveフレキシブルペイ プラチナプリファード」「タカシマヤカード《プレミアム》」「UCプラチナカード」「JALカードSuica CLUB-Aゴールドカード」の8枚だ。

その他、電子マネーとして「Suica」「PASMO」「ICOCA」「WAON」「nanaco」の5枚登録し、別途「Apple Account」が登録されており、計14枚のカードが登録されていた。

では、何枚まで登録できるのか。1枚ずつApple Payに登録していき、認証を完了させる。認証まで行うと、1枚当たり数分の時間が必要。かなり長い作業となるが、根気よく作業を進める。

「三井住友カード プラチナ」「楽天ブラックカード」「イオンゴールドカードセレクト」と登録完了。これで17枚となったため、16枚以上登録できる事はわかった。

さらに、「セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード」「ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス ・カード」「セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」で20枚登録。

「三菱UFJカード ゴールドプレステージ」「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス ・ゴールド・カード」「ヒルズカード」「SAMURAI BLUE カード セゾン」で25枚。

以降はアプリから比較的簡単に登録できるセゾンカードを中心に登録する。「SoftBankカード」「JMBローソンPontaカードVisa」「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス ・カード」「三井ショッピングパークカード《セゾン》」「ヤマダLABI ANAマイレージクラブカード セゾン・アメリカン・エキスプレス・カード」で30枚登録完了。

「SAISON CARD Digital」「Likeme by saison card」「Tokyo Metro To Me CARD」「SAISON GOLD Premium」と登録後、35枚目の「JQ CARDセゾンGOLD」を登録しようとしたときに異変が。

Secure Elementの容量がいっぱいで追加できないとのメッセージが表示された。

「iPhoneのSecure Elementはいっぱいです。使用状況を確認して2.1%の空き容量を確保できる枚数のカードを削除してください」のメッセージ

「iPhoneのSecure Elementはいっぱいです。使用状況を確認して2.1%の空き容量を確保できる枚数のカードを削除してください」のメッセージ

Secure Element」を調べてみると、クレカなどをApple Payに登録するときにカード発行元などがデバイス固有のデバイスアカウント番号(Appleでは復号化できない)を作成し、その番号を暗号化。この暗号化したデータをAppleに送信し、Secure Elementに保管されるとのこと。Secure Element内のデバイスアカウント番号はAppleのサーバーに保管されることもiCloudにバックアップされることもないと書かれている。

つまり、iOS 17以降はSecure Elementの領域がいっぱいになるまで登録できると言う事が判明した。

Secure Elementの使用済み領域を見ると「Felica」が58.6%と約6割を占めている。従って、SuicaやPASMOなどの電子マネーを消せば、もっと多くのカードを登録できるのかと考えた。

Secure Element領域の内訳

Secure Element領域の内訳

しかし、FeliCaをタップすると電子マネーだけでなくクレカも含まれており、QUICPayやiDで利用しているという事だろうか。

FeliCaをタップするとそれぞれのカードで1.3%使っていると表示される。Amexはそれぞれ0.7%、Mastercardは1.2%、Visaは0.9%、JCBは0.3%となっており、Mastercardを削除し、JCBを追加すれば、もっと多くのカードを登録できそうだ。

国際ブランドごとにSecure Elementの使用量が異なる

国際ブランドごとにSecure Elementの使用量が異なる

Mastercardのカードを6枚削除してみる。Mastercardの容量が4.3%までダウン。これで、1枚当たりの使用量が一番少ないJCBを追加していく。

「Honda Cカード」「リクルートカードプラス」「JTB旅カード JMB」「ANA To Me CARD PASMO JCB GOLD」「JCB CARD Biz」「ディズニー★JCBカード」これで6枚となったため、Mastercardブランドを削除する前の34枚となっている。

追加できるかをさらに検証。

「ZOZOCARD」を追加できたため35枚目の登録が完了。やはり、MastercardブランドよりもJCBブランドのカードの方が多くのカードを登録できる。

「Reader's Card」で36枚目。

しかし「ECナビカードプラス」を追加しようとしたときに「カードを追加できません」のメッセージが表示され、Secure Elementの使用済み領域が100%となった。

Secure Elementが100%に

Secure Elementが100%に

1.2%を使うMastercardを6枚削除し、0.3%を使うJCBカードを追加したため、もっと多くのカードを追加できると考えていたが、FeliCaの容量が1枚あたり1.4%となっており、これが原因で追加できる枚数はMastercard+2枚で終了となったようだ。

FeliCaの1枚当たりの使用量が1.3%から1.4%にアップ

FeliCaの1枚当たりの使用量が1.3%から1.4%にアップ

登録する国際ブランドなどを考えると、iOS 17以降に登録できるカード枚数は40枚程度が上限となりそうだ。

なお、Secure Elementの領域はiPhoneのメニューからはアクセスする方法がないようで、現在どれくらいの領域が使われているかは調べる方法は見つけられなかった。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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