Olive(オリーブ)の開始前に抑えておきたいポイント! Oliveフレキシブルペイの特徴とは?

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Olive(オリーブ)の開始前に抑えておきたいポイント! Oliveフレキシブルペイの特徴とは?

Oliveフレキシブルペイって何?

2023年3月に開始する「Olive(オリーブ)」。1枚のカード「Oliveフレキシブルペイ」をアプリでクレジット、デビット、プリペイドを切り替える事ができる新しいサービスだ。

面白いサービスだが、どんなときに使い分ければ良いのだろうか。例えば、日本国内での利用の場合はクレジット払いモードで決済し、海外旅行や海外出張ではデビット払いモードにする。デビット払いのメリットは、日本円での金額がすぐに確定すること。

また、ポイントがたくさんある場合はポイント払いモードにすることでポイントでの支払いが可能となる。なお、「ポイント払い」とあるが、Vポイントアプリと同じように、一度チャージする事でVisaプリペイドとして利用できると言う事だ。Vポイントアプリはそのまま残り、今後もVポイントアプリにチャージして利用する事もできる。

カードは一般、ゴールド、プラチナプリファードとあり、年会費はそれぞれ無料、5,500円(税込み)、33,000円(税込み)となる。カードの特典や年会費は、一般=三井住友カード(NL)、ゴールド=三井住友カード ゴールド(NL)、プラチナプリファード=三井住友カード プラチナプリファードに該当する。ただし、Oliveフレキシブルペイの国際ブランドはVisaのみだ。

一般 ゴールド プラチナプリファード
カード 三井住友カード(NL) Oliveフレキシブルペイ
一般
三井住友カード
ゴールド(NL)
Oliveフレキシブルペイ
ゴールド
三井住友カード
プラチナプリファード
Oliveフレキシブルペイ
プラチナプリファード
国際ブランド Visa、Mastercard Visa Visa、Mastercard Visa Visa Visa
年会費 無料 5,500円(税込み) 33,000円(税込み)
年会費優遇 年間100万円以上の利用で
翌年以降永年無料

おそらく、カードの仕組み上、Visaのみしかできない構造なのだろう。加盟店の端末や加盟店管理会社のシステムを変更しせずに実現しようとすると、ネットワーク上で現在の支払いモードを判定する必要があるだろう。決済時にアプリで設定しているのがクレジットなのかデビットなのかプリペイドなのかを判断するために、一度、三井住友カードに確認する。おそらく、Visaのシステムを変更し、フレキシブルペイの電文の場合に一度三井住友カード側に問い合わせを行うため、Mastercardのシステムでは対応していないと言う事ではないだろうか。

筆者は既に三井住友カード(NL)、三井住友カード ゴールド(NL)、三井住友カード プラチナプリファードを保有しており、別途、三井住友カードVISA(SMBC)も保有している。Oliveアカウントにした場合、これらのカードを切り替えるのかを確認したが、切り替えではなく新規申し込みとなるようだ。

筆者はOliveフレキシブルペイ プラチナプリファードを申し込み、審査が通れば現在の三井住友カード プラチナプリファードを解約する予定だ。

では、Oliveフレキシブルペイの還元率を確認しよう。1枚のカードでクレジット、デビット、プリペイドの3つのパターンがあるため、それぞれ以下のようになる。

一般 ゴールド プラチナプリファード
クレジットモード 0.5% 0.5% 1.0%
デビットモード
プリペイドモード
(ポイント払いモード)
0.25%

面白いのはクレジットとデビットが同じ還元率である事。プラチナプリファードでもデビット払いにしておけば、使い過ぎの心配もなさそうだ。

Vポイントアッププログラムって何?

続いて、ボーナスポイントについて確認しよう。

基本的には三井住友カード(NL)などと同じように、対象コンビニやレストランなどでタッチ決済を利用すると最大5%還元となる。また、家族ポイントも対象となり、家族が1人追加するごとに+1%で最大+5%還元

これに加えて、以下の特典が追加される。

Oliveアカウントの選べる特典

以下の4つの特典から選ぶことが可能だ。毎月対象コンビニやレストランなどで2万円以上利用する場合は、「Vポイントアッププログラム」を選択。2万円使わない場合は給与・年金の受取口座にできるかどうか。受取口座にできる場合は、「給与・年金受取特典」を選択し、コンビニのATMをあまり利用しない場合は「ご利用特典」を選択するのがよさそうだ。

プラチナプリファードの場合は2つ選択でき、「Vポイントアッププログラム」を2つ選択した場合は+2%となる。

給与・年金受取特典

特典を選択した当月に給与受取または年金受取の実績がある場合、翌月に200ポイント獲得可能

コンビニATM手数料無料

選択した翌月のコンビニATM手数料が1回まで無料

Vポイントアッププログラム

選択した翌月のVポイントアッププログラムの還元率に+1%加算。対象コンビニやレストランなどでの利用分のみが対象

ご利用特典

選択月末時点の残高が1万円以上の場合、翌月に100ポイント獲得可能

Oliveアカウントの契約&アプリログイン

Oliveアカウントに契約し、三井住友銀行の「三井住友銀行アプリ」または三井住友カードの「Vpass」アプリに月1回以上ログインすると+1%。これは毎月ログインするだけのため難しくはない。

Oliveアカウントの契約&住宅ローンの契約

Oliveアカウントに契約し、住宅ローンの契約がある場合は+1%。住宅ローンを変えるのは大変のため、既に住宅ローンの契約がある場合はラッキーくらいの感覚だろう。

SBI証券

当月の投資信託の買い付けが1回以上あると+0.5%。OliveフレキシブルペイのプラチナプリファードでもSBI証券でのクレカ積立では5%還元となるため、筆者はプラチナプリファードを登録カードにする予定だ。

当月の国内株式・米国株式の取引が1回以上あると+0.5%。当月のNISA/つみたてNISA口座の保有資産評価額が30万円以上あると+1%。

筆者の場合は、Oliveフレキシブルペイ プラチナプリファードを申し込む予定となり、家族ポイントが+1%、選べる特典でVポイントアッププログラムの2つ選択で+2%、アプリログインで+1%、SBI証券でのNISAで30万円以上で+1%、投信積立で+0.5%となり、合計10.5%還元は可能だ。

Oliveの問題点は?

Oliveは面白い仕組みだが、それぞれのモードで条件が変わるのがわかりにくい。

注意事項で書かれているのは、審査の結果「クレジット機能なし」でも同じ年会費が発生するとのこと。そのため、クレジットとデビットで同じ還元率なのだろう。

「クレジット機能なし」でも年会費は同一

「クレジット機能なし」でも年会費は同一

さらに、家族ポイントについては、デビットモードの場合は対象外とのこと。審査で「クレジット機能なし」の場合、家族ポイントの最大+5%は対象外のため、コンビニなどでの最大還元率は10%が上限だ。

デビットモードは「家族ポイント」の対象外

デビットモードは「家族ポイント」の対象外

また、ETCカードでも気になる点がある。ETCカードの年会費は初年度無料、2年目以降は550円(税込み)。ただし、年1回以上の利用があれば2年目以降も無料となる。注意事項で書かれているのは、クレジットモードのみ利用できるとのこと。

デビットモードやポイント払いにしたままETCカードを差し込んでいるとETCで通過できないという事だろうか。デビットカードなどでは基本的にETCカードは発行されないため、「ETCカードがある=使える」となるが、Oliveフレキシブルペイの場合は、アプリでの設定モードによって変わる仕組みのため、「ETCカードがある≠使える」となる。この辺りは確認したい。

OliveのETCはクレジットモードのみ利用可能

OliveのETCはクレジットモードのみ利用可能

ショッピング保険についてもポイント払いモードで支払った場合は対象外だったり、支払いモードを変更して使い分けるのはなかなか難しいと感じた。


Oliveの仕組みは非常に面白いのだが、現在のモードや仕組みを理解していないと、なかなか使いこなすのは難しそうで、サービスが始まってから実際に使ってみた感想を紹介したい。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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