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プラチナカードなどのクレジットカードで利用できる「プライオリティ・パス(Priority Pass)」とは? 入手方法・使い方まで解説

国際線空港ラウンジについての紹介記事を書いているときに、過去のプライオリティ・パスについての記事を紹介する予定だったが、プライオリティ・パスだけを紹介する記事が見当たらない。

そこで、一度「プライオリティ・パス」について詳しく紹介することにした。

プライオリティ・パスとは?

プライオリティ・パスとは、国際線の空港ラウンジを利用できる会員制度となり、世界130カ国、500都市、1,000カ所以上のラウンジの利用が可能だ(2018年1月15日時点)。

会員であれば、航空会社や搭乗クラスに関係なくラウンジを利用できるメリットがある。例えば、ANAの上級会員であればスターアライアンスのラウンジを利用することはできるが、基本的にそれ以外のアライアンスのラウンジを利用することはできない。

そんなときに便利なのがプライオリティ・パスとなり、対象ラウンジで軽食が用意されていたりシャワー(設置がないラウンジもあり)を利用できたりと搭乗までの時間までくつろぐことができる。もちろん、無料Wi-Fiや電源確保もできるため、ビジネスとして利用するときにも便利だろう。

プライオリティ・パスの会員制度は?

プライオリティ・パスは、3つの会員プランが用意されている。スタンダード、スタンダード・プラス、プレステージとなり、それぞれの年会費は99米ドル、249米ドル、399米ドルだ。これらの違いは、ラウンジの利用に関する料金が異なることになる。

例えば、スタンダード会員の場合は年会費とは別に、1回の利用毎に27米ドル必要だ。スタンダード・プラスの場合は、10回までは無料、それ以降が1回毎に27米ドル、プレステージ会員の場合は年会費以外は無料で利用できる。もちろん、同伴者については、どの会員でも有料となるので注意しよう。

スダンダード スダンダード・プラス プレステージ
年会費 99米ドル 249米ドル 399米ドル
会員 1回毎に27米ドル 10回まで無料、それ以降1回毎に27米ドル 無料
同伴者 1回、1名毎に27米ドル

それぞれの会員の分岐点を調べてみよう。スタンダードとスタンダード・プラスの分岐点は、1年間で5回までの利用の場合はスタンダード会員で十分だ。6~15回までの場合はスダンダード・プラス会員、16回以上がプレステージ会員向けとなる。自分で年会費を支払って入会する場合は参考にして欲しい。

プラチナカードで取得できるプライオリティ・パスの会員種別は?

プラチナカードのインビテーションやガイドには「プライオリティ・パスが付帯」という文言を見かけることが多いだろう。基本的に、プラチナカードに付帯するプライオリティ・パスは、最上位のプレステージ会員となる。従って、対象ラウンジでは何度利用しても無料で利用できる。

プラチナカード以外でも、アメリカン・エキスプレス・ゴールドカードの場合はスタンダード会員のプライオリティ・パスが付帯するが、年間2回まではアメックス側で負担するという特典も用意されている。

カード会社によっては、同伴者料金が何名か無料になるもの、同伴者料金が2,000円と他のカードよりも安いものなど、意外と違いもあるので確認しておくと良い。

プラチナカードを保有するかプライオリティ・パスの年会費を支払うか

現在、プレステージ会員のプライオリティ・パスを利用できるクレジットカードとしては、楽天プレミアムカードの年会費1万円(税抜)が最安値だろう。その他、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードで年間200万円以上使った場合も年会費1万円(税抜)となる。

スタンダード会員の年会費が99米ドルと言うことを考慮すると、これらのクレジットカードを申し込んで、プライオリティ・パスを申し込んだ方が良いだろう。

また、楽天プレミアムカードの場合、同伴者料金は3,000円(税抜)、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの場合の同伴者料金は2,000円(税抜)となるため、同伴者が多い場合はセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの方がおトクとなる。もちろん、年間200万円以上カード利用しない場合は年会費は2万円(税抜)となるため、高額利用者のみのオプションとなるだろう。

プライオリティ・パスの使い方は?

プライオリティ・パスを利用できる空港ラウンジにはプライオリティ・パスのロゴがあったり、プライオリティ・パスのアプリで確認することが可能だ。

プライオリティ・パスで利用できるラウンジを見つけると、受付でプライオリティ・パスと当日の航空券を提示し、利用人数(同伴者)を伝える。同伴者がいる場合は、1人あたりカード会社が決めている利用料金がカードから引き落とされる。同伴者1名あたり、2,000円または3,000円、27米ドルということが多くなるだろう。

ただし、ラウンジによっては子供は無料というケースもあるため、プライオリティ・パスのアプリで年齢制限なども確認しておくと良い。

なお、カード会社によっては同伴者は○名まで無料という場合もあるが、このカードの場合は、カード会社が支払ってくれるサービスとなる。例えば、楽天ブラックカードの場合は同伴者2名まで無料だが、2名分は楽天カード側が負担していると言うことだ。

 

プライオリティ・パスのデジタル会員証とは?

プライオリティ・パスのデメリットは、クレジットカードとは別に、プライオリティ・パスのカードを持ち歩く必要があることだ。旅行中は、できるだけカードを減らしたいと思い、忘れてしまう場合もある。

そんなときに便利なのがデジタル会員証だ。スマホにプライオリティ・パスのアプリをインストールすると、スマホに表示されるQRコードを受付で提示するだけで利用することができる。ただし、すべてのラウンジでデジタル会員証が使えるわけではないため注意しよう。

また、プライオリティ・パスの入手方法によってもデジタル会員証の利用可否が異なる。例えば、ダイナースクラブ プレミアムカードやアメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードなどで入手したプライオリティ・パスの場合はデジタル会員証を利用することができるが、それ以外のカードの場合は、デジタル会員証の利用自体ができないものも多い。

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なお、デジタル会員証を利用できる場合、iPhoneのWALLETアプリに追加することもできる。いちいち、プライオリティ・パスのアプリを起動する必要がなく便利なため、デジタル会員証を利用できるプライオリティ・パスでiPhone利用者の場合は追加しておくと良いだろう。

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往復のみで利用する場合は、それほど必要ないかもしれないが、乗り継ぎ時間が長い場合などにはあったら便利と思えるようなアイテムとなる。自分で年会費を払ってプライオリティ・パスに入会するよりは、プラチナカードなどを申し込んだ方がおトクだろう。

 

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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