忘年会や新年会・部署の飲み会など、飲食店で支払うときには、幹事が代表でクレジットカードで支払い、残りの人は現金を幹事に渡すというのが一般的だろう。幹事は全員分のポイントをもらえるが、それ以外の参加者はカード払いによるポイントは獲得できない。
しかし、10年以上前だが、アメリカでの飲食時にはクレジットカードでの割り勘を当たり前のように使っていたことがある。
全員が物理的なクレジットカードを出し合い、支払い合計額をカード人数分で割った金額で支払うというものだ。店員さんも嫌な顔せずに、1枚1枚カードで決済してくれた。
モバイル決済でカード決済が個人でも利用可能に
2012年ごろからは、スマートフォンでの決済サービス「楽天ペイ(旧:楽天スマートペイ)」や「Square」等が登場し、個人でもスマートフォンでクレジットカードによる集金が可能となった。
例えば、個人事業主として楽天スマートペイを契約し、飲食代金をクレジットカードで支払う。参加者からクレジットカードを受け取り、それぞれ楽天スマートペイで決済していく。これで全員がクレジットカードで飲み会代を支払うことが可能となる。
参加者全員がクレジットカードのポイントを獲得できるようになったが、楽天スマートペイなどでは、クレジットカード決済時に3.25%程度の手数料が必要となる。従って、幹事は6,000円を3人から集金する時に585円の手数料が引かれた17,415円しか受け取ることができない。
決済手数料が無料のサービスを利用
最近では、さらにモバイル決済が進化し、ほぼ手数料がかからずにクレジットカードでの割り勘が可能となっている。
アプリをインストールし、登録したクレジットカードでそれぞれのユーザーが支払うというものだ。2017年1月19日(木)に開始したpaymo、2017年春に開始するKyashが代表的なアプリとなる。
利用者はアプリをダウンロードし、クレジットカード(プリペイドカードやデビットカードでも可)をアプリに登録する。幹事は自分のクレジットカードで飲食代金を支払い、参加者あてに請求したい金額をアプリからSNSなどでメッセージを送る。メッセージが届いた利用者は、URLからクレジットカード決済することで割り勘できるという仕組みだ。決済手数料は無料。
paymoは、現金化する場合、出金手数料として200円(税込)が必要となるが、KyashはVisaプリペイドカードで残高内の金額を使う仕組みとなっている。Visaプリペイドカードとして残高を利用すれば、無料でクレジットカードによる割り勘が出来るようになる。
これで全員が手数料がかからずにクレジットカードでポイントを獲得できるようになった。
割り勘サービスとしては、「LINE Pay」や「さっと割り勘 すぐ送金 from Yahoo!ウォレット」もあるが、これらは銀行口座やコンビニでチャージしてから送金するか、直接銀行口座からの送金となるため、クレジットカードによる割り勘とは違ったものとなる。