2015年12月にエムアイカードを申し込んだ。丁度クレジットカード保有枚数が50枚目となる節目のカードとなった。
エムアイカードの最大のメリットは、三越・伊勢丹での割引特典だろう。支払い時は5%?10%OFFになるが、請求時ではなく、その場で5%OFFとなる。つまり、支払額自体が減るということだ。
非常に大きな割引特典だが、この優待が2016年4月に変更となり、割引ではなくポイント還元となってしまう。5%OFFと5%ポイント還元では、圧倒的に5%OFFの方がメリットがあるため改悪だ。
通常、改悪が行われればユーザは減る事になる。ユーザが減ることが予測できたとしてもポイント還元に移行する理由は何だろうか?
ポイント還元に移行するタイミングで、エムアイカードの利用で貯まったエムアイカードポイントをANA・JALのマイレージ、JTBトラベルポイントと相互交換できるサービスが開始される。相互交換のため、ANA、JAL、JTBの利用者に三越伊勢丹の顧客を誘導し、逆に誘導してもらうことが可能となる。
旅行にお金をつかうような人たちは、お金に余裕がある層、つまり富裕層の可能性が高い。さらに、ANA・JALには上級会員も存在するため、お帳場カード保有者とダイヤモンド会員のステータスマッチなども行われる可能性もあるだろう。
また、富裕層獲得で別の動きもある。野村不動産のマンション「プラウド」オーナー向けに、提携カードを考えていると言うことだ。野村不動産のプラウドはテレビCMで知っている人も多いと思うがハイクラスマンションとなっている。例えば、プラウド恵比寿南は1LDKで最低価格が9,000万円。
提携カードの詳細は未定となっているが、三井不動産レジデンシャルのオーナー向けカード「三井のすまいLOOP VISAカード」のように、管理費・修繕積立費の支払いでポイントが貯まるようになるかもしれない。その場合、プラウドのオーナーは提携エムアイカードを保有する可能性は高いだろう。
このように、エムアイカードでは富裕層をがっちり掴む戦略となっている。
三越伊勢丹はそれほど百貨店を使っていないようなライトユーザーの獲得にも動き出した。2016年春より、三越伊勢丹でTポイントサービスが開始される。ポイント付与率は未定だが、三越伊勢丹でTカードを提示するとTポイントが貯まるため、5,631万人(2015年11月末時点)のT会員を一気に集める戦略だ。
大丸松坂屋と同様、エムアイカードとTカードを併用することはできないと思われるが、エムアイカードは持っていないが、Tカードは持っているというような、ライトユーザーが百貨店に足を運ぶきっかけにはなるのではないだろうか。
筆者がエムアイカードを申し込んだのは、ANA、JALの両社とポイントの相互交換の提携をするためだ。今まで、航空2社のマイルとポイントを提携カードなしで相互交換できるポイントプログラムは存在しなかった(提携カードありの場合はTOKYU POINTとJQポイントも)。それだけ、エムアイカードの富裕層が航空2社にとって魅力的だったということだろう。
今後、エムアイカードからマイルとポイントの交換レートなどの情報が届き次第ポイ探ニュースで紹介し、ポイ探のルート情報にも登録していきたい。