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Ponta正念場(上) ーローソンでPontaカード、dポイントカード、Rポイントカードが利用可能にー

2015年8月3日

ローソンがRポイントカードを導入?

2015年7月30日(木)の日経ビジネスオンラインの記事によると、ローソンで「Rポイントカード」も利用できるようになると書かれている。楽天は否定しているが、ローソンで「Rポイントカード」が導入される可能性は高いだろう。

なぜ、ローソンでも「Rポイントカード」が導入される可能性が高いのかを以下の図を見ながら簡単に説明したい。ただし、時系列は順番通りとは限らない。

ローソンでRポイントカードの利用が可能に

まず、2015年12月1日(火)よりローソンでドコモの共通ポイントカード「dポイントカード」が利用できるようになると発表があった。これでローソンは複数の共通ポイントカードを導入できるようになったということだ。

それ以前に、ファミリーマートとサークルKサンクスが統合するというニュースがあり、基本的にはファミリーマートにサークルKサンクスが吸収され、サークルKサンクスの店舗名もファミリーマートになる。その場合、ポイントカードも「Tカード」に切り替えになるのではないだろうか。サークルKサンクスのポイントカードが「Tカード」に切り替わった場合、「Rポイントカード」を利用できるコンビニエンスストアはポプラと生活彩家のみとなる。

同時に、サークルKサンクスを吸収したファミリーマートはコンビニ業界で2位に上昇、ローソンは業界3位に転落だ。ローソンが複数のポイントカードを選択制にしたのは業界3位転落を考えての行動ではないかと考えている。使えるコンビニがほぼ無くなる「Rポイントカード」とローソンが手を結ぶのは自然の流れだろう。

ローソンでのPontaカード提示率は減少する

共通ポイントカードの利用率が高いのはコンビニエンスストアだ。コンビニは共通ポイントカードの生命線と言っても良い。従って、ドコモが共通ポイントに参入した時に、ローソンしか提携先の発表がなかったが、逆にコンビニをおさえられない状態で共通ポイントに参入しても失敗する可能性が高いということだ。

ローソンでの共通ポイント争いが激しくなっており、Ponta、ドコモ、楽天のポイントカード合戦が開始する。2015年6月からローソンでドコモのクレジットカード「DCMX」で決済すると、請求時3%OFFになるサービスを開始している。消費者にローソン=DCMX(dカード)を植え付けようとしているのだろう。

現在は、ローソンではポイントカード(Pontaカード)+決済ツール(DCMX)と分けて使うことができるが、2015年12月以降は、ドコモの共通ポイントカードサービスが開始するため、Pontaカードを提示する必要が無くなり、DCMX(dカード)で提示+決済が可能になる。その場合、ローソンでのPontaカード提示率は下がるだろう。

さらに、ローソンでRポイントカードも利用できるようになると、PontaカードかRポイントカードかを消費者が選択することが可能になる。ジャストシステムの「ポイントに関するアンケート調査」によると、最もポイントを貯めているポイントとしては1位が楽天スーパーポイント(47.2%)、2位がTポイント(34.2%)、3位がPontaポイント(15.1%)となっており、楽天スーパーポイントが圧倒的な人気となっていることがわかる。

つまり、RポイントカードとPontaカードを選べるようになると、Rポイントカードを提示する消費者が多くなるということだ。おそらく、ローソンでRポイントカードが利用できるようになると、ローソン=Rポイントカードをアピールするようなキャンペーンも開始するのではないだろうか。

コンビニ争いの敗者は、共通ポイントカードの敗者となる。Pontaカードがローソンで生き残りをかけるとすると、他の提携企業との相互送客を強化し、JALとの提携強化が必要になるだろう。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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