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クレジットカードで上手に家計管理をする5つの方法 これでクレジットカードも怖くない!

2015年6月11日

クレジットカードを利用すると、現金での支払い時よりも出費が2割り増える ─ 北米ではこのような調査結果があるようだ。日本での調査結果ではないが、アンケートを実施しても「クレジットカードを使うと財布からお金が減らないので、使っている気がしない」という回答も多い。

そこで、今回は上手にクレジットカードを使う方法を5つ紹介したい。

1.クレジットカードの枚数を絞る

家電量販店では「ビックカメラSuicaカード」、百貨店では「タカシマヤカード」、スーパーマーケットでは「イオンカード」、それ以外のメインカードは「ANA VISAカード」というように使い分けている方もいるかもしれない。ポイント付与率や割引率等を完璧に理解して、使いこなしている場合は全く問題ない。

ただし、家計管理で考えると、明細が分かれ、ポイントが分散されるため、管理するのは非常に大変になる。それぞれの明細を確認し、次回の請求金額を計算、銀行口座の残高確認を行わなければならない。

さらに、使うクレジットカードを分散していると、支払日がそれぞれ変わることも多い。「ビックカメラSuicaカード」「イオンカード」は毎月4日、「タカシマヤカード」は毎月10日、「ANA VISAカード」は毎月26日となっており、その引き落とし日に残高が引落し金額以上になっているように調整しなければならない。支払不能になった場合は、CICなどの信用情報機関に延滞履歴が掲載されることもある。

家計管理だけを考えると、クレジットカードはできれば1枚に絞るべきだろう。どうしても複数枚になる場合は、ポイ探のポイント自動管理機能を利用し、次回の引落し金額を取得するようにしておくと良い。

2.クレジットカードの限度額を下げる

クレジットカードの利用限度額クレジットカードを活用すればするだけ利用限度額が上がっていく。カード発行当初は30万円の限度額だったものが、いつの間にか100万円となっている場合もある。ゴールドカードであれば200万円程度の限度額までは上がっていくだろう。

クレジットカードを1枚に絞ると、1ヶ月に使う金額はある程度把握できるだろう。クレジットカードの締日と支払日のサイクルにもよるが、1ヶ月の利用金額の2倍程度を限度額に設定していれば良い。

限度額を下げる場合は電話で依頼することができる。ただし、限度額を上げるのは再度審査が必要になるため、慎重に検討してから依頼すべきだ。

3.リボ払いはNG・キャッシングは0円設定

リボ払いは利用しないほうが良い。リボ払いは毎月支払金額は一定になるため、支払いは楽になるが、支払いきれてない利用料金には年利15%程度の手数料が発生する。「ポイントでおトク」と言える金利ではないため、殆どの場合はリボ払いはNGだ。

支払い時には1回払いでと伝えても、自動的にリボになる仕組みもあるため設定を確認しよう。JCBの場合は「支払い名人」、三井住友カードの場合は「マイ・ペイすリボ」、エポスカードは「いつでもリボ」、楽天カードは「自動リボ」という名称となっているため、申し込んでいないか確認したほうが良いだろう。このような「あとからリボ」を利用した場合は、店頭で1回払いと伝えても以下のように自動的にリボ払いに変更される。

三井住友カードのマイ・ペイすリボを利用した場合最近ではリボ専用カードも存在する。「ファミマTカード」「JCB EITカード」などはリボ専用カードと理解していない場合は要注意だ。
⇒参照:ファミマTカードはリボ専用カード、カード到着後は「ずっと全額支払い」に

また、基本的にキャッシングも0円にしておくと良いだろう。電話1本で変更可能となる。ただし、海外旅行・海外出張がある人はキャッシング機能はそのままにしたほうが良い。海外での利用の場合は、現地でキャッシングをして、帰国後に返済すると空港で両替するよりも両替レートが良くなる。
⇒参照:外貨両替は海外キャッシングがおすすめ

4.速報値(未確定分、未請求分)を確認

クレジットカードを1枚に絞ったとしても、「お金を使っている気がしない」という理由でどんどん使ってしまう場合はどうすれば良いだろうか? そんな時は、Web明細を利用すると良い。殆どのカード会社はWeb明細を用意しており、ネットで利用金額を確認することが可能だ。

郵送の明細のみを見ている場合は、突然送られてきて「こんな金額払わないといけないの?」ということになりかねないが、Web明細に登録すれば「速報値」を確認することができる。まだ請求されていない利用金額が一覧表示されるため、次回の請求額はある程度予測可能となる。

Web明細の速報値

このWeb明細については、最近ではスマートフォン向けのアプリを提供しているカード会社もあり、スマートフォンで次回の請求金額を見ることが可能となっている。

5.固定費だけをクレジットカード払いに

どうしてもクレジットカードを使いすぎてしまう場合は、固定費だけでもカード払いにすると良いだろう。電気、ガス、水道、固定電話、携帯電話、プロバイダー代、新聞代、NHK等をクレジットカード払いに設定するだけで多くのポイントを獲得できる。

ここで重要なのは、クレジットカードの還元率の高さだ。例えば、東京電力の場合は銀行口座振替での支払いにすると50円(税抜)の割引が受けられる。一般的な0.5%の還元率では電気料金が10,800円以上なければ口座振替のほうがおトクになる。ただし、還元率2%の「リクルートカードプラス」で支払えば、電気料金が2,700円以上でおトクになる計算だ。

例えば、総務省統計局が発表している家計調査を確認すると、2人以上の世帯で光熱・水道費が1ヶ月25,984円、通信費が14,418円、合計すると約4万円の支払いだ。年間で48万円の支払いとなる。「リクルートカードプラス」で支払った場合は、9,600円分のポイントを獲得できるということだ。

さらに、最近では家賃もクレジットカード払いできる場合や、保険料の支払いもカード払いが可能になっている。毎月支払う必要のある固定費だけでも多くのポイントを獲得でき、使いすぎの心配もなくなるだろう。


上記5つの方法はクレジットカードを上手に使えてない人向けの対策だ。それでもクレジットカードは怖いという人は、ブランドデビットカードまたはブランドプリペイドカードを利用することをおすすめする。次回はブランドデビットカードとブランドプリペイドカードの違いを解説し、家計管理が楽になる方法を紹介したい。

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菊地崇仁

2011年3月に株式会社ポイ探の代表取締役に就任。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られ、日経プラス1の「ポイント賢者への道」を2017年から長期連載中。年会費約120万円・約110枚のクレジットカードを保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。

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